朝、家の窓からは富士山が見えていた。カメラを持って出かけ、10時に予約してあった駅前の店で髪を切ったあと、江戸川放水路の河川敷へ出た。
富士山を撮るためだったが、十代後半のころに同じ目的で訪れた時とは対岸の妙典の風景が変わってしまい、考えていた場所から富士山が見えなくなっていた。
現地ではカメラのディスプレイが強い日差しのせいで観づらく、撮れてるかわからなかったが、富士山は写ってくれていた。手前のマンションは90年代はほぼなかった。架線柱はメトロ東西線のもの。
（1995.12.27）
かつてはこうして見えた…。妙典の街の発展で今はこの画は撮れない。
富士山は建物が邪魔をする上、雲がかぶったり日が高くなったりで見えづらくなってしまった。
ということで、鉄橋を走る東西線の撮影にシフトした。
江戸川第二橋りょう（妙典—原木中山）
地上区間とはいえ、地下鉄沿線とは思えないこの風景。ボートがたくさんあるのがこの川の特徴。
東西線が渡る江戸川放水路は洪水対策で大正時代に造られたもので、東京湾へのショートカットの機能を果たす。もとの江戸川の流れは現在の旧江戸川で、東西線は浦安付近の江戸川第一橋りょうで渡っている。
放水路は東西線の上流側に堰があり、普段は川の流れが止まっている。そのため、堰より下流は海水となっていて、ハゼ釣りのポイント。ボートはその釣り客のためのものだ。
早朝の東西線に乗ると、ここへ向かう釣り客を見かける。
05系ワイドドア車（妙典—原木中山）
タイトルのとおり、空も川も橋も列車もみんな青。おまけにメトロのロゴも青だ。
ワイドドア車は先頭車の運転台直後だけノーマルサイズ。それがよくわかる写真になった。
JR E231系800番台（深川検車区行徳分室）
対岸には深川検車区行徳分室がある。今年度から、行徳検車区から呼び名が変わったそうだ。
E231系が停まっていた。基本的にはメトロ車ばかりが休んでいるところだが、たまに見る光景だ。
05系（妙典—原木中山）
天気がいいと、この河川敷からは秩父のほう（たぶん）の山々も見える。05系の顔の右に山が見えるのがわかるだろうか？
また東には筑波山がぽつんとあるのも見える。富士山を含め、すべて車内からも見えるのだ。
05系（妙典—原木中山）
ダイヤのタイミングか、この鉄橋上で列車がすれ違うことも多い。
05系（妙典—原木中山）
山々を入れて撮ってみた。側面方向幕の位置の真下にある上が青いシートで覆われているビルは、何を隠そう、東京スカイツリーだ。
東京タワーも見えるこの河川敷、件の堰がある行徳橋方面へ進めば、富士山の麓に東京タワーを重ねて撮ることも可能だ。
05系（妙典—原木中山）
鉄橋の真下で待ちかまえたが、ほんのちょっとタイミングが遅かったかな？
05系（妙典—原木中山）
上流側から逆光で撮る。ススキの揺れを見ての通り風が強く、手ブレで失敗した回数も多い。
05系（妙典—原木中山）
東葉2000系とすれ違うのは05系のアルミリサイクルカー。5000系アルミ車の1両から抽出したアルミをパーツなどに再利用している。
元素記号Alの文字のステッカーが目印だが、このステッカー、最初に貼られていたものは色あせが早く、いまは新しいものに貼り替えられている。
05系（妙典—原木中山）
東葉2000系（妙典—原木中山）
JR E231系800番台（妙典—原木中山）
やっぱりオレンジより青のほうがこの風景には似合っているかな？ 帯が太い231が05よりなおハマっている。
05系（妙典—原木中山）
雲一つない空。これぞピーカンというやつか。今や死語に近い「ピーカン」とは、たばこの『ピース』の缶の色から来ている。実際その色は全然濃い青のようだが。
たばこの缶の色で想い出すのは、丸ノ内線300形の「スカーレットメジアム」。メディアムでもミディアムでもメディウムでも可。
これはイギリスのタバコの缶の色から来ていると言われている。
そして、東西線の青も「ハイライトブルー」で、やっぱりたばこの『ハイライト』の青から来ているんだという。もちろん5000系時代の話。5000系は冷改を受けた車両を中心に濃くて彩度の強い帯に替わり、ハイライトっぽさはなくなった。
5000系（深川検車区・1991.7.29）
深川で寝ていた、東葉1000形改造用に用意されていた編成たち。72Fは冷改されていないが帯だけ更新されている。
カメラの充電のため帰宅。夜に東京ドームで日本シリーズを観戦するため、備えておかないといけない。
その最中、ネットで京成情報に目をやると…、新京成800形が終日運用に就いている、と。朝方にカキコミされていた。
むぅ、それを早く知っていたら、そっちに撮りに行ったのに…。東西線の気持ちのいい走行写真が撮れたものの、ガッカリ。
ドームに向かう前もちょっと東西線を撮った。
05系（原木中山）
東葉2000系（原木中山）
試合は面白い内容だったが、負けた。
なんだか楽しいがしょっぱい日になってしまった。
（右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています）
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