12月4日のJR東日本ダイヤ改正が迫ってきた。
一番大きな話題は東北新幹線の新青森延伸だが、私の身近なところのわかりやすい変化といえば京葉・武蔵野線関連だ。
京葉線では昼間の時間帯に東京—外房線上総一ノ宮の直通列車が新登場。この間総武線快速からの列車は内房線直通に絞られ、両者は蘇我で接続がとられる。新設分の上総一ノ宮発着直通列車は外房線内は各駅停車(記事アップ当初、「外房線内も快速になる」と誤りの記述をしていました。すみません)。
また京葉線からの列車は通らない外房線本千葉駅はホームが15両対応となり、総武線〜内・外房線直通の快速も停まることになった。これにより千葉—君津間の快速は巌根1駅のみの通過となる。
武蔵野線では西浦和からの貨物線を経由した大宮発着列車が定期列車として設定される。府中本町・八王子〜新小平〜北朝霞〜大宮の列車が「むさしの号」、大宮〜武蔵浦和〜西船橋・新習志野・海浜幕張の列車が「しもうさ号」とされ、むさしの号が3.5往復(八王子—大宮3往復、府中本町→大宮1本)、しもうさ号が3往復(大宮—西船橋・新習志野・海浜幕張各1往復)の設定。正直、利用者定着にはまったく足りない本数だと思うのだが…。
「むさしの号」はこれまで臨時設定での「ホリデー快速むさしの号」(休日)・快速「むさしの」(平日)に似た体制だが、前者の後継の八王子発着は新小平—北朝霞間が、後者の後継の府中本町発も北朝霞まで各駅停車となった。
車両はむさしの号・しもうさ号ともケヨ区の205系・209系500番台M編成8連が用いられる。両列車の設定と来春の吉川美南駅新設にあたり新調された205系の方向幕にはむさしの号用の「府中本町」「東所沢」としもうさ号用の「南船橋」のコマも用意されている。しもうさ号大宮発列車は3本とも行先が違うので撮る方は楽しいが、西船橋行は大宮18時3分発、新習志野行は同20時57分発と、走行写真を撮るには厳しい時間帯の設定。海浜幕張行は大宮9時14分発だ。
ホリデーむさしの
過去にも武蔵野線車両で大宮行の列車が臨時ながら運行されていたことがある。国鉄時代には「新幹線リレー号」として府中本町—大宮間を101系1000番台・103系で運行した。
そして今回の写真の列車。1989(平成元)年の撮影なのだが、ネットで調べても同じ列車の画像がひっかからない。
103系「ホリデーむさしの」(大宮・1989)
当時の詳細を憶えていないのだが、ヘッドマーク(素朴)のとおり列車名は「ホリデーむさしの」で、高尾—大宮間の列車。もちろん武蔵野線経由で西国分寺と西浦和で転線するルートだ。中央線・武蔵野線内の停車駅がどうだったかも憶えていない。
103系「ホリデーむさしの」(大宮・1989)
さて、いったいどこへ引き上げたのだろうか? 東大宮かな? どうにせよ、この列車はこの大宮で「回送」を出している姿しか撮っていないのが悲しい。
103系「ホリデーむさしの」(大宮・1989)
こちらは別の日のもの。中線の5番線に入っている。高尾方は武蔵野・京葉線独特の運行番号窓が埋まったクモハ103。ATS-P形の機器を設置するのにクモハはどうしてもスペースがなく、助士側の上方を塞ぐことになったのだ。
中央線快速は国鉄時代にとっくに201系化が完了しているので、このホリデーむさしのはそれに混じって走っていたことになる。方向幕はどうなっていたのか、気になって仕方ない。
ホリデーとりで・おおみや
もう一つ、しもうさ号の前身とも言える列車が「ホリデーとりで」「ホリデーおおみや」だ。ちなみに今は茨城県である取手も、下総国の範囲だ。
103系快速「ホリデーとりで」(大宮・1989)
常磐快速線103系の付属5連を用いたこの列車は、大宮—取手間を武蔵野線経由で走行した。ヘッドマークは差し替えができるようになっていて、それぞれの行先が列車の名前になった。
103系快速「ホリデーとりで」(南浦和・1989)
この列車には実際に大宮から乗って、大宮支線のトンネルもかぶりつきで体験した。ホームの松葉杖はたぶん同じように乗ってきた人間のもので、私と並んで撮っていたと記憶している。もちろん知らない人間だ。何もそこに置かんでも、と思う。
なお、この列車は武蔵野線内でも通過運転を行った。この先は南越谷と三郷くらいしか停まらなかったような気がする。
103系快速「ホリデーおおみや」(武蔵浦和・1990)
大宮行のホリデーおおみやは「臨時」表示。
写真のクハは方向幕・運行番号窓・運転台窓がすべて押さえ金式、ヘッドライトが一ツ目、ドアは201系タイプの押さえ金式という面白い車両。当時の正面の押さえ金類はまだまだ少数で珍しかった。
編成ではクハとクモハ+モハのユニットが冷房装置がAU712+SC24で、モハ+モハユニットはAU75Eという、年寄りの厚化粧的編成。
103系快速「ホリデーとりで」(大宮・1991)
ホリデーとりでは3番線発。京浜東北線103系との競演(セント・ルイス)が見られた。上野—日暮里間ではひねもす顔合わせはしていたが、このようにベッタリ隣りの線路で並ぶのはこの列車ならでは。
103系快速「ホリデーとりで」(大宮・1991)
この年には方向幕にしっかりと専用のコマが用意されていた。
103系快速「ホリデーとりで」(大宮・1991)
どうも私とこの列車の間には「杖」が絡む。白杖を持った方がドアから姿を見せている(撮っているときには気づかなかった)が、私はこの前か後に声をかけられて「列車と私を撮っていただけますか?」と頼まれた。もちろん、この方の持っているカメラでだ。
いまやどんなタイプのカメラだったかも憶えていないが、きちんと撮れているのかは定かでない。
(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)
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