2024年4月に入り、2016年夏までの古い記事の画像リンクが切れました。
対応は現アルバム経由での再貼付しかなく、徐々に進めています。
前後の記事が直ってないのに、ポツンと直っている記事もあります。
完全復旧までには相当の期間がかかる見込みです。

2019/10/21

19.10.21 兵庫へGo!・9/鈴蘭台・箕谷・谷上

標高70mの長田駅から1353Fに乗って神鉄有馬線を進む。

もうとにかく、これでもかというほど上り坂が続き、電車はパワフルに進んで行く。
普通列車なので準急通過駅の丸山(標高95m)、鵯越(ひよどりごえ・標高134m)にも停まる。
線路から谷を挟んだ向こう側には、崖に張り付くようなところに住宅が上下にたくさん並んでいるのが見える。

鵯越駅の次、3年前の新開地駅訪問時は休止中であった菊水山駅(標高173m)は昨年廃止となった。
ホームは残されているが、そもそもハイカーか秘境駅マニアぐらいしか下りなかったために廃止された駅で、雰囲気は現役当時と変わらないんだろう。

菊水山駅跡から先は住宅が見当たらない山岳区間。途中左側車窓にダムの擁壁が見えて驚いた。
新開地から数駅過ぎた所でダムなんて。あとで調べたら、ダム設置のために菊水山—鈴蘭台間の一部は線路を移設したことを知る。
ちょうど菊水山駅跡の鈴蘭台方にトンネル出入口があり、旧線と新線のトンネルが並んでいる。


台へ

楽しい山岳風景が突如途切れ、右側車窓に鈴蘭台車両基地が現れた。
車庫は水平が基本であるため、車内から見える車庫の角度でいかに線路が急勾配となっているかがわかった。
そして、車庫にはライトグリーンの車両が…。


1300系(鈴蘭台)

標高278mの鈴蘭台駅に到着。有馬線から粟生線が分かれ、車両基地もある神鉄の拠点の一つ。
私はしばらくボヤっと座っていたが、乗ってきた列車が粟生行であることに気づいて降りる。
ひとまず向かっているのは有馬線の箕谷駅なので、ここで後から来る準急にのりかえる必要がある。
準急と言っても前述のとおり、通過区間は長田と当駅の間だけ。この先は実質普通列車だ。


6000系(鈴蘭台)

長田カーブで西鈴蘭台行として撮ったミュージアムトレイン・6003Fが、西鈴蘭台から回送されてきたようだ。入庫なんだろうな。


1100系・3000系(鈴蘭台)

オレンジ+グレーの1357Fとともにこの日のメインディッシュであったライトグリーンの1151F。残念ながらお休み中でございました。
実は前日に基地公開イベントがあって、1357Fとともに展示車両になっていた。イベントがあるのは知っていたが、旅程上行けなかった…というか行かなかった。
私が乗る三田行準急3000系が見切れる。


3000系(鈴蘭台)

新開地行3011Fが出発。顔の赤だけ濃いのが面白い。


3000系(鈴蘭台)

5000系と2000系の間を縫うように3013F登場。きのうにつづきご縁がありますな。
正面のよだれかけの下辺の凹みが気になる。これに乗車。


谷へ

鈴蘭台を出ると、粟生線が左へ急坂の単線で分かれていく。さっそく山を上り始めているその勾配感がすごい。
一方で有馬線もまたグイグイ上っていく。1.9km先の北鈴蘭台駅は標高が68m上がって346mだ。
北鈴蘭台を出ると、今度は下りが始まる。ストレートな名前の山の街駅は標高316m。
さらにグングンと下っていき、標高244mの箕谷(みのたに)駅に到着。
山の街駅から1.7kmで標高が72mも下がっているので、鈴蘭台—北鈴蘭台よりキツい平均勾配だ。地図で見るとS字カーブで距離を稼いでいるのがわかる。


3000系(箕谷)

湊川方に構内踏切がある箕谷駅。乗ってきた下り列車の顔を正面から撮れる。



(箕谷)

ご覧のようにカーブ上にある駅。
有馬温泉方(2枚目)で緩いアウトカーブアングルになるのと、駅前にしっかりした飲食店があることをリサーチ済みである。
昼メシはそこで摂ることにしていて、適度にお腹が空いてきたら駅を出る考えだ。



1000系+1100系(箕谷)

さっそく現れた上り列車は…山賊に襲われでもしたのかい? 塗装がズタボロな編成が現れた。
右目は殴られたのか、赤く腫れ上がっている。
…というのは冗談だが、この塗装がまだらでかすれた車体には3年半前の1353F以上の衝撃を受けた。
鈴蘭台行。もう新開地までは体力が持ちません…という感じ。
表示幕もこれまで見てきた1000系列とは違い、かつての英字なしのままになっている。この編成はいつから時が止まってしまっているのか?
「普通」って書いてるが、なんか普通じゃないな…。



1000系+1100系(箕谷)

編成は有馬温泉方から1075-1113-1207-1114の4連。
湊川方は1100形編成として3連で登場した2ドア車で、それに増結用の3ドア車・1070形をつなげて4両固定化したスタイルだ。
1000系列初の3ドア車として1974(昭和49)年に登場した1070形は、唯一の両運転台車でもある。
のちの3ドア車と違い、扉間の窓は2枚。両運転台のためドア間を詰めつつ在来2ドア車と共通のサイズの窓を開けたためだ。戸袋や間柱が占める面積が多く、1000系列の中でも独特な外観を持つ。
知識のない私なんぞは、2ドアのクロスシート車を格下げしたんじゃないか? なんて考えてしまったが、窓割りは当初からのようだ。
(2020.6追記)やはりこの編成は塗装が薄れたまま翌2020年に廃車となり、同年6月に解体場所へトレーラーでドナドナされました。




3000系(箕谷)

3017Fの準急。私の乗ってきた3013Fともども、通過区間が終わろうが、準急表示は変えない。


(箕谷)

八角形の駅名標は神鉄標準のようだ。とにかくムダに立派。
系列の阪急の角丸のものをアレンジしたような雰囲気。
阪急は上に大きいかな・下に小さい漢字の表示なので、かなと漢字の順位が阪急と逆になっている。




5000系(箕谷)

続いて現れたのは5015F。私が新開地から長田まで乗った編成が三田から帰ってきた。


(箕谷)

出場することにした。
東京メトロの通勤で使っているPASMO定期券にたっぷりチャージしてきた私は使わないが、一見コーラのサーバーにも見える精算機が面白かった。
広告スペースなのはわかるが、あまりにも唐突で。


(箕谷)

まさに山間の小駅といった風情。
駅前には似たような格の「田舎町の雑貨屋」が2軒並んでいて面白い。仲良くやってるんだろうか?



(箕谷)

構内踏切と並行するようにある第四種踏切。こんな電化複線に第四種踏切があるというのは驚き。





3000系(箕谷)

第四種踏切の上り線側から下り準急3007Fを撮る。
山を下りてきた列車は迫力抜群。同じ位置でこれだけいろんな構図で撮れる。

このあと駅近くのリサーチ済みの飲食店で食事をしてきた。
飲食店の向かいには広くスペースをとったバス停があり、バスを待つ客が並んでいた。バスとのパークアンドライドのための駐車場も隣接している。

バスは神戸市バスの急行64系統で、箕谷駅前を出ると2つの停留所を経由したあと箕谷ICから阪神高速に進み、すぐ新神戸トンネルへ入る。新神戸トンネルは北神急行のトンネルと並行し、トンネルを出るとそこは新神戸駅前。そして三宮駅前に停まって終了である。
当駅の東隣が北神急行電鉄に接続する谷上駅であるが、当駅から電車で三宮へ出るには1駅進むごとに会社が変わる(箕谷 神鉄 谷上 北神 新神戸 地下鉄 三宮)という運賃の非効率さがある。
バスの箕谷駅前→三宮駅前は標準時刻で28分・450円、北神経由の電車はのりかえ含め26分だが、730円かかる。
またバスは7分間隔という高頻度運転なのに対し、神鉄・北神はデータイム15分間隔。時間は2分長くても、高頻度で運賃が280円安くてのりかえ不要であれば、バスを選ぶのが賢明である。


(箕谷)

再び箕谷駅に入り、下りホーム先端へ。ワンマン運転対応のホーム監視モニタには不格好な庇が付いている。


(箕谷)

何となくわかっていたが、やっぱり黒塗りした段ボールだった。すごいぞ神鉄。


5000系(箕谷)

5009Fに乗って進む。
データイムの新開地→鈴蘭台間は有馬線列車が準急、粟生線列車が普通を担当しているようだ。
粟生線を分けたあとのこの有馬線区間は準急ばかり。有馬線に普通列車はありません
…という使い方をどこかでしたかった。


谷の上へ

隣の谷上駅に到着。箕谷駅と変わらない標高244mの駅だ。
北神急行北神線との接続駅であり、神鉄と合わせて3面5線のホーム・線路配置となっている。
北神急行電鉄北神線は神戸市営地下鉄山手線の延伸の形で、新神戸駅から谷上駅まで六甲山の下をトンネルでブチぬいた1駅間・7.5kmの路線。
北神は当駅に本社と車庫を置いており、駅の管理も行っている。もともと神鉄の単独の地上駅だったものを、北神線開業時に高架の立派な駅に作り替えた。


5000系(谷上)

私の乗ってきた列車は自社の島式ホームを左に見ながら、北神急行とホーム上でのりかえができる3番線に入り右側のドアを開けた。
複線であるが、右側通行の位置に停まったわけだ。

対面には…あれはまさしく!



神戸市営地下鉄2000形(谷上)

ついにお顔を撮れました。神戸市営地下鉄の2000形。
赤系の神鉄を見続けてきたから、緑の塗装はとてもフレッシュな印象だ。
これまで神戸市営地下鉄は2度撮っている(乗ったのは撮り鉄休止時代を含めるともっと回数がある)が、2000形だけ撮れていなかった。
この旅の初日の新神戸駅で柱の向こうに冷やかしで現れたものの、顔は撮れなかった。
当駅ではこの2000形に会えないかという淡い期待を抱いていたが、待たずして会えるとは。
4編成しかない2000形。この谷上まで来ないで新神戸で折り返す便も多いため、こうして待たずに会えたのは結構な奇跡だ。




1300系(谷上)

次に3番線に来たのは、上りの1357F。
オシャレな緑の地下鉄に比べ、このリバイバルカラーの貧相なこと。…本日のメインディッシュとか言っておきながら、この言い様。
データイムは当駅で神鉄列車がすれ違うことはなく、上下列車ともこの3番線に停まる。つまり向こうに見える1・2番線の島式ホームは昼寝状態ということだ。



神戸市営地下鉄2000形(谷上)

次の北神も地下鉄2000形だった。これには驚いた。
2000形が登場したのはちょうどこの北神急行が開業したときの増備のためだった。
1000形18編成に続いての編成番号のため、この2119Fが2000形トップナンバーで、先の2122Fがラストナンバー編成だ。
北神もデータイムはこの4番のりばを使用し、南側の5・6番乗り場を構成する島式ホームは使っていない。




神戸市営地下鉄2000形(谷上)

山電同様、地下鉄でもラグビーワールドカップの広告編成。
常時掲示のあるオリックス・バファローズの選手ポスターもそのままで、競技が混在している。
ちなみに3枚目写真の55番・T-岡田は今季は全然出番がなかったな。


1100系(谷上)

3連の1103Fが現れた。
ホームの時刻表によると、データイムはこの1236発三田行・1355発鈴蘭台行のみ3連の運行となっている。
その珍しい便に当たった。おそらく鈴蘭台行はこの列車の返しだろう。




3000系(谷上)

腐れ縁の3013F。1枚目に見えるのが、下り列車が下り線に戻るときに使っている渡り線。
箕谷駅での5000系も含め上りは普通列車が続く。おそらくデータイムの鈴蘭台→新開地は粟生線からの列車が準急なんだろう。


(谷上)

ご覧のように、同ホームに上下列車が到着する。
車両は「準急」を表示しっぱなしだが、ここでは下り準急は「普通」と表示している。
1988(昭和63)年の移転開業時は3面6線で造られ、神鉄が2面4線(1〜4番)、北神が1面2線(5・6番)使用となっていた。
地下の連絡通路にはキセル防止のため中間改札があり、いまのようなノーラッチのりかえはできなかった。
ストアードフェアシステム「スルッとKANSAI」の普及がきっかけで中間改札が廃止された上、旧4番線の線路を撤去してホームを拡張し、神鉄と北神がホーム上でノーラッチでのりかえられるよう改良された。
2面4線を設けた神鉄も、データイムは1線でまかなえているのが寂しいところではある。



神戸市営地下鉄1000形(谷上)

北神ホームに次に現れたのは神戸市1000形。6000形の導入で廃車が進んでいる。
1118Fなので、前述のように18本造られたうちのラストナンバーだ。
なお北神は標準軌、神鉄は狭軌のため線路は繋がっていない。(つづく)

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)

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