2025/10/12

25.10.12 さぬきあわてつ

3月の記事を最後に動きが止まっていた当ブログ。その理由は、単純に「何も撮ってなかったから」。

ただ10月に毎年恒例の非鉄案件が主な香川への旅行をしていて、さすがにそこでは撮ったものがある。
他にやることもあり、なかなか時間と気力が揃わず2ヶ月が経ってしまった。

当ブログの慣習で記事の日付は実際の行動の日に設定しているが、これを書いているのは12月半ばである。
今年わが地元京葉地区では、旧新京成車両の京成色への変更、京成3200形登場、流鉄車両の211系への交代準備開始等トピックはいろいろあったし、記事を書く直前に新房総色のE233系も幕張にやってきた。
そういえば横総はE235系化が完了しているのに未だスカ色のE235系はデジカメで撮っていない(スマホのみ)。都営新宿線に来る京王5000系も未撮影。

近場でもネタ(自分の中での)は豊富なんだが…。体はひとつしかない。
あと、寒くなってきたし…モニョモニョ…


恒例のアイツ

今年の香川旅では徳島県内にも足を伸ばした。
レンタカーでとある観光スポットへ向かう最中、JR徳島線の橋梁が通り道を跨いでいるではないか。車を降りて、眺めてみる。


(阿波半田—貞光)

列車時刻を調べると、10分ぐらい後に特急が通ることがわかった。非電化単線ローカル線での10分なんて、これはラッキーに他ならない。
車両主体で撮ってばかりの自分。過去こういう橋梁脇で列車を撮ったことは数回あるが、つい景色をどこまで入れるか迷ってしまい、中途半端な結果ばかりになる。(例えば以下写真3枚)
でもせっかく列車が通るなら撮ってみたい。


キハ52+キハ58系(甲斐大泉—清里・1989.9.17)(再掲)


久留里線キハ37(東清川—横田・2011.4.4)(再掲)


いすみ鉄道いすみ350型(上総中川—城見ヶ丘・2015.10.19)(再掲)

橋の西側は丘になっていて、そこへ上がっていく道路が見える。ちょっと行ってみるか。



(阿波半田—貞光)

橋梁にかぶりつきの場所。この看板は「勝手踏切」があったということか。こんな崖ギリギリのところ渡る人がいたわけだ。
今度の列車は徳島行で、こちらから橋梁を渡っていく。実は、反対側…その列車が走ってくる側は「どうぞ撮って下さいカーブ」になっている。いい所見つけたぜ。



キハ185系特急「剣山」(阿波半田—貞光)

日曜であり、アンパンマンカーを挿入した3両編成の特急「剣山4号」。キハ185系が本来の業務である特急列車に就いているのが嬉しい。
5年前に高松駅でやはりアンパンマンカー挿入の「うずしお」を撮ったが、すでに撤退した。
先頭のキハ185-12はかつて「アイランドエクスプレス四国Ⅱ(中間車キロ186のみの存在)」との編成用に使われた、車端に同車と同じ飾りラッピングを施した車両。
1枚目で、車端がピンクや紫系統の色になってるのが確認できる。


キハ185系特急「剣山」(阿波半田—貞光)

カーブ奥の民家の屋根の尖った飾りが、まるで列車のアンテナのように加わった。原画を拡大したら、しゃちほこだった。



キハ185系特急「剣山」(阿波半田—貞光)

「剣山」は徳島と阿波池田を結ぶ特急で、かつては牟岐線から来る列車もあったが、現在は徳島線完走のみとなっている(登録上の徳島線の区間は他線と重複した先の阿波池田と徳島を含まない佃—佐古)。
4号は阿波池田1030→徳島1143というダイヤ。途中7駅停車。





キハ185系特急「剣山」(阿波半田—貞光)

アンパンマンカーは土休日のみの挿入で、平日は2両編成。
この橋のロケーションだと、横からでこの3両編成は長くて絡めづらかったかも。線路脇をチョイスしたのはよかったな。
なお「剣山」は下り*4本・上り3本しかないそうで、県外人が下調べなくたまたま通りかかって出会えたのもまたラッキーだ。
(*徳島線の起点は阿波池田側の佃駅。ただし上り下りは徳島側(佐古駅)基準)

まぁしかし、毎年行くたびにアンパンパン列車に遭遇するな。ノーマルのヘッドマークも撮ってみたかった。


赤と黄色

この日の行動範囲は広く、午後は観音寺市の雲辺寺ロープウェイにやってきた。


(山麓駅)(i)

以前ここまでは車で来たが、乗り込むのは今回が初めて。


(山麓駅)(i)

シロクマと白ウサギが迎える。その理由は…各自調べておくれ。「もうすぐ発車しま〜す!」との呼び込みのもと、サッとチケットを買って、サッと乗り込んだ。ゴンドラを撮るヒマはなかった。


(山麓駅—山頂駅)(i)

雨。エアコンがなく、実はゴンドラ内はサウナ(大げさ)の様に暑い。



(山麓駅—山頂駅)(i)

ゴンドラ内には窓の先に見えるものが表示されているが、雲辺寺の名の通りまさに雲の中。




(山頂駅)(i)

乗ってきた赤ゴンドラ。藤子・F・不二雄の『21エモン』なんかに出てくるゴンスケを思い出した。
途中もう1機の黄ゴンドラとすれ違ったが、到底撮れる状況ではなかった。



(山頂駅)(i)

ロープウェイは昭和の古くに作られたのかと勝手に思っていたら、1987(昭和62)年開業と思いの外新しかった。


(山頂駅)(i)

旅前の関東は例年になく秋らしい涼しさになったが、香川に来たら暑い暑い。
麓より7℃は低いという山頂駅も、10月半ばなのにこの気温。


(雲辺寺)(i)

四国八十八箇所巡りの六十六番札所・雲辺寺。木々に囲まれた厳かな空間。
雲辺寺自体は徳島県にある。山頂駅を出た先に香川・徳島県境があるのだ。


(雲辺寺)(i)

この毘沙門天展望館への坂道は急でヤバかった。このまま極楽浄土へ行ってしまうのかと。
実際はただの汗だく息切れ地獄だったが。


(雲辺寺山頂公園)(i)

雲辺寺山頂公園から山頂駅を眺める。山頂公園はふたたび香川県内。



(雲辺寺山頂公園)(i)

山頂公園は「天空のブランコ」「天空のフォトフレーム」といった映えスポットで有名になり、ロープウェイに乗る若者客は大概雲辺寺はスルーしてこちらに直行する。
私が雨中雲辺寺を回ったあとここへ回った晴れはじめ、南西は雲海、北西は観音寺市街や瀬戸内海が見えて気持ちがよかった。
コーヒー店の方によれば、この日の朝は一面雲海が見渡せたそうだ。それもいいねぇ。


(山頂駅)(i)

山頂駅へ戻る。香川県の鉄道駅としては最南端とのこと。
ここに載せる写真はごく控えめの点数に抑えたが、お寺と山頂公園で1時間以上過ごしていた。


(山頂駅)(i)

全長2.6km・高低差657m。往復¥2,200は高くない。
通常20分ヘッドだが、行事などでの多客時はゴンドラが埋まり次第出発、という感じになるようだ。
この半月後には夜の紅葉ライトアップがあり、多くの人が訪れたようだ。


(山頂駅)(i)

帰りも赤ゴンドラ。黄色ものりばで撮りたかった。今度は前後の窓の上部が開いていて、サウナ状態は解消されていた。


(山麓駅—山頂駅)(i)

1番乗りでゴンドラへ乗り込み、ビュー席を確保。往路とは別世界の風景。



(山麓駅—山頂駅)(i)

黄ゴンスケを撮れた。


(山麓駅—山頂駅)(i)

観音寺のため池群、市街、奥が瀬戸内海。


(山麓駅—山頂駅)(i)

山麓駅が見えてきた。山頂駅とともにソーラーパネルが設置されている。


(山麓駅—山頂駅)(i)

赤ゴンスケ。お世話になりました。



(山麓駅)(i)

電話ボックス自体貴重になってきたな。
上に乗ってるゴンドラは本物と窓の数が違うので、ゴスンスケ感ゼロ。


ブルトレの現状

雲辺寺ロープウェイといえば、その第2駐車場にあるブルトレはスルーできない。



24系25形(雲辺寺ロープウェイ第2駐車場)(i)

3年ぶりの訪問。この24系25形2両は、善通寺市のうどん店の大将が九州での宿泊施設での使用を終えたブルトレを引き続き保存しようと動き、クラウドファウンディングも行って設置した。
うどん店は写真の離れたほうのビニールハウスで再開、ロープウェイに乗る前に行ってみたら大将が立っていた。
声をかけたら、うどん店は休みとのこと。大将はブルトレ宿泊客の対応のため、車の音がすると出てくるのだ。




24系25形(雲辺寺ロープウェイ第2駐車場)(i)

リンク先の前回訪問の記事の通り、ホームと屋根を設ける予定というのが当時の話であった。
前回訪問時はまだ宿としての稼働前。その後ホームではなく階段が付いて宿は稼働しているが、残念ながら車体を雨から守る屋根は未だになく、雨ざらしの影響で痛みが各所に見られる。
宿泊施設としてのクチコミも良くない。管理がずさんで不衛生らしく、年月が経つにつれ車内のニオイもひどくなっているようだ。
もうシンプルに、お金がないんだと思う。



(雲辺寺ロープウェイ第2駐車場)(i)

この草ボーボーの記念撮影ブース一つとっても、管理の不徹底が現れている。月日のサボもささっていない。
置かれた車両にとってはどうあることが幸せなのか、考えさせられる。

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)