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2016/09/30

16.9.21 阪奈神フォロー旅・08/神戸市営地下鉄

JR和田岬駅を出て交差点の角にある通路から地下へ下りると、神戸市営地下鉄海岸線の和田岬駅がある。

海岸線は2001(平成13)年の七夕に三宮・花時計前〜新長田間が開業した。
需要と建設費のバランスから、小断面のリニア地下鉄となった。


さみしい海岸線

海岸線は、三宮や神戸駅(ハーバーランド前駅)でののりかえの不便さなどから利用は計画より大きく下回っている。
その中で重要なのが、この和田岬駅への通勤客だ。
海岸線の開業によって和田岬線の利用は3割減となったという。
私がホームへ下りようとしているときもちょうど列車がやってきて、どっと通勤客が改札へ上がっていった。


5000形(和田岬)

人混みが去ると、JRの駅同様一気に人気(ひとけ)がなくなる。
意外だったのは、ホームドアがなかったこと。撮りづらいだろうと思っていたが…。


5000形(和田岬)

三宮・花時計前行が到着。開扉前だが、乗る人はまばらなのがわかる。



5000形(和田岬)

車両は5000形4連。10編成あるそうだ。この列車に乗る。
私は都営大江戸線・大阪市営長堀鶴見緑地線に乗ったことがあるが、車内の狭さはあまり感じなかった。
それはこの新長田行もガラガラだったせいもあるかもしれない。
大江戸線の車両に比べると上半身の側面の倒れ込みが少ないようにも感じた。

次の御崎公園駅は車庫があるため2面3線で、同駅始発・終着の列車もあるそうだ。
Jリーグ・ヴィッセル神戸のホーム・ノエビア神戸スタジアムの最寄り駅でもある。和田岬線撮影時にもその威容を眺めることができた。



5000形(新長田)

あっという間に終点・新長田に到着。
8時台後半で小型車4連がガラガラというのは、なかなかの状態だ。


5000形(新長田)

反対側ホームにはトップナンバー編成がいた。
車体色は神戸市交通の色である緑と、ラインカラーの青だ。

海岸線は「夢かもめ」の愛称が付いているが、地下鉄なのに鳥の名前というのはしっくりこないし、響きも東京の「ゆめもぐら」(現・都営大江戸線。都知事に就いた石原慎太郎のツルのひと声で却下)や、「ゆりかもめ」に似ていて新鮮さがない。
計画段階でのまさに夢見たような甘い集客予測も批判の的になっているようだ。


にぎやか西神・山手線

新長田駅前のホテルのチェックイン期限の正午にはまだまだ時間があるので、そのまま西神・山手線にのりかえ。
今月3日に「ついで撮り」した西神・山手線をちゃんと撮りたかったのだ。
和田岬線→海岸線→西神・山手線という移動は予定通りの動きだ。

「西神・山手線(せいしん・やまてせん)」は通称である。
新神戸—新長田間が「山手線」、新長田—名谷間が「西神線」、名谷—西神中央間が「西神延伸線」という正式路線名が付いている。意外にも最初に開通したのは西神線。その後新神戸を目指して山手線が大倉山→新神戸と延び、最後に西神延伸線が開通している。
西神延伸線はニュータウン鉄道整備の補助金を受けての建設で、地下鉄整備の補助金を受けた西神線・山手線とは質が異なり「地下鉄」の範疇ではないそうで、路線名が違うのはそのためとのこと。

「西神・山手線」と口で呼ぶ人たちがどれくらいいるかわからないが、1号線と3号線の通し運転である横浜市営地下鉄ブルーラインのように、もうちょっとすっきりした愛称があるといいと思う。
何かと比較される横浜と逆にして、神戸は大口であるこちらをグリーンライン、リニア地下鉄である海岸線をブルーラインとするのも面白い。(横浜はリニア地下鉄である4号線がグリーンライン。2号線は存在しない)

新長田駅での2路線ののりかえは少し距離があり、改札外通路と低い柵で区切っただけの通路を延々歩いて移る。


3000形(新長田)

ファーストコンタクトは3000形。
西神・山手線では最新の形式だが、1993(平成5)年に2編成が、翌年4編成がデビューしたっきりで、車両の動きは20年以上ないことになる。
この列車の先頭に乗って、地上区間を目指す。




3000形(名谷)

列車の終点の名谷(みょうだに)駅に到着。
2面4線の立派な駅で、西神中央方に引上線があり、さらに奥には車両基地が控えている。


1000形(名谷)

続く列車は終点の西神中央行。もう少し先に進んでみることにする。

山へ向かって高架で上がって行くと、車両基地が一望できた。緑色の電車が並んでいる。
次の総合運動公園駅までは3日に乗った区間。総合運動公園駅の先はすぐトンネルになっており、ここはパス。
トンネルを出ると、両側に方向別の道路。もうそれは北総線とそっくりなニュータウンの風景だ。


1000形(学園都市)

学園都市駅で下りた。西神中央方が勾配も絡んだカーブになっていて「ここだ」と判断。



北神急行7000系(学園都市)

カーブの列車が来る前に、こちら側の後続列車が来た。
この路線の中で「茶一点」となる北神急行7000系だ。

北神急行電鉄は、地下鉄山手線の延長で新神戸—谷上間7.5kmをただただトンネルでつなぐという1駅間の北神線を運営している。
現在鉄道施設は神戸高速鉄道の所有(神戸高速が第3種鉄道事業者)となり、営業・運行を北神急行が継続して行っている(第2種鉄道事業者)。
当初430円という高い運賃で利用が伸び悩み、債務負担が増えたことが施設売却の原因といわれている。現在は補助金を受けて360円だそうだ。

カーブ側の列車接近アナウンス。



1000形(学園都市)

ををっ、これはっ。
緑の中の上りインカーブを緑の列車がやって来るというシチュエーションは前日の今宮駅を思い起こさせる。




1000形(学園都市)

開業時に用意された形式である1000形は18編成すべて健在。
全編成リニューアル工事を受け、電機子チョッパ制御からVVVFインバータ制御に更新されている。



北神急行7000系(学園都市)

7000系ふたたび。あまり現れなそうな印象を持っていたが、まさかの2本連続だった。




1000形(学園都市)

こちらも1000形連チャン。
この路線を走る4形式(系列)のうち神戸市2000形のみ遭遇もしていないので、そろそろ現れてほしいところ。


1000形(学園都市)

しかし、18本ある1000形が来る確率が高い。
2000形は4本、3000形は6本、7000系は5本と、3つ合わせても1000形の本数に3本足りないのだ。




1000形(学園都市)

車体側面は阪急車にそっくり。


北神急行7000系(学園都市)

北神急行は阪急系列であり、こちらは車内も阪急風の内装。





北神急行7000系(学園都市)

当駅で撮った編成が戻ってきた。



北神急行7000系(学園都市)

神戸っぽいオサレなロゴが入っている。
北神急行は阪急系の会社であり、ドア窓も含めて阪急っぽさが出ている。
7000系そのものは神戸市2000系に近い姿なんだそう。
私はこの7000系の写真を初めて見た当時は「営団03系みたいな顔をしているなぁ」と思った。


1000形(学園都市)

カーブに2000形・3000形は現れなさそうなので、新神戸行ホームに移動。
大阪へ移動するためホテルのチェックアウトへ向かうことにした。
回送列車がやってきた。




1000形(学園都市)

こうしてみると、駅は西神中央方が高くなっているが、その先カーブへ向けて下がっているのがわかる。アオムシ的構図。


北神急行7000系(学園都市)

新神戸方の坂を列車が下りて来るところを撮れてないので、この列車はお見送り。




3000形(学園都市)

すべり台アングルは3000形登場。シーサスクロッシングがあり、当駅で折返しができるようだ。



3000形(学園都市)

ふたたびアオムシアングル。


1000形(学園都市)

西神中央行でも撮った12Fに乗り、新長田へ帰った。
9時台に都会に向かう列車はさすがに混んでいて、海岸線とは対照的な賑わいだった。
妙法寺駅で2000形とすれ違ったのが悲しかったが、また来ればいいさ。北神線も体験してみたいしね。(つづく)

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)

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