2019/10/20

19.10.20 兵庫へGo!・5/姫路・登山のりもの・山電

兵庫旅中日(なかび)。

前日の姫路城に続き、本日もお城を目指して出発。


モノレールでドイツへ

宿から姫路駅へ。宿は南口からほどないところにある。


(姫路)

姫路駅南口。新幹線も停まる拠点駅であり、駅前は立派。
ただし新幹線は通過列車もあり、シュインシュインと音を立てながら駆け抜けていく。
ロングレールや車両の進化により、あんなに大きな車両の16両編成が高速で通過してもシュインシュイン程度なんだから、日本の技術は凄いなと感心した。

駅を北口に抜け、アーケード内にある喫茶店で朝食を摂ってから、再び北口に戻った。


103系(姫路)

北口のペデストリアンデッキからは播但線の103系が見える。

ここから太陽公園まで神姫バスで移動する。9時の開園に間に合うようにバスの時刻は調べておいた。
太陽公園は、姫路市の山陽自動車道の北側にあるテーマパーク。
「城のエリア」と「石のエリア」の2エリアがあり、「城のエリア」にはドイツのノイシュヴァンシュタイン城を2/3サイズで再現した建物「白鳥城」が建っている。姫路にあるもう一つの「お城」だ。


太陽公園のモノレール

丘の上にある白鳥城へのアクセスとしてモノレールが設置されている。
白鳥城の名前は、近くには山陽自動車道の白鳥(しらとり)PAがあったり、麓の住宅地は白鳥台(はくちょうだい)と呼ばれていたりという地名の縁と、姫路城の愛称「白鷺城」も意識しているんだと思う。


太陽公園のモノレール

2両連結。太陽公園では単に「モノレール」と呼ばれている。
調べてみると実際はメーカーの嘉穂製作所の登録商標の「スロープカー」というのりもの。
跨座式モノレールの一種だが法律上は斜行エレベーターに分類され、鉄道・軌道ではない。
スロープカーは全国各地に普及しており、車両のデザインや定員・用途もさまざま。
東京の王子駅近くの飛鳥山公園にある「アスカルゴ」の車両はこの太陽公園の色違い程度のそっくりさだ。


太陽公園のモノレール

2両に合わせて段差が設けられたホームにはホームドアが付いている。
車両はVVVFインバータ制御だそうだ。


太陽公園のモノレール

座席はそれぞれの非連結側を向いているが、混雑時を想定してか数は少ない。
写真は低い方の車両。太陽公園の駐車場や墓地の左奥には、東洋大姫路高校野球部のグラウンドが見える。


太陽公園のモノレール

ホームから軌道を眺める。
左側がレール。モノレールだからもちろん1本だけ。右側は管理用の通路。


太陽公園のモノレール

こちらがお城側のホーム。乗車時間は3分…と車内の自動放送が伝えている。
このモノレールは上下それぞれ20分ヘッドの運行。
私は建物観察メインの「城のエリア」を40分で見終えて、その後カオス空間「石のエリア」を存分に楽しんだ。
太陽公園の詳細はネットにたくさん情報が出ているので、説明はそこに任せよう。
ただ「石のエリア」を全部回ったら、ものすごい疲労感が出ることだけは伝えておこう。


シーサイドエクスプレス

太陽公園でたまった疲れは前日訪れて臨時休業だった飲食店で解消。
太陽公園経験者のご主人と楽しい話もできた。


(山陽姫路)

山陽姫路駅に入り、姫路を発つ。


5000系(山陽姫路)

クロスシートを備えた5000系の直通特急


阪神8000系(山陽姫路)

隣にはロングシートの阪神8000系の直通特急
先発は5000系。席も空いているし、5000系便を選ばない理由はない。
(後日追記)阪神8000系はリニューアルにより19編成中2本が中間4両を、8本が中間2両をそれぞれドア間クロスシート化していることを、リアルタイムでは把握していませんでした。この編成は後者に当たり中間2両にクロスシートがあったわけですが、気づかなかったようです。


5000系車内より(山陽曽根—大塩)

クロスシートからの車窓。川が多い。


(尾上の松—高砂・5000系車内より)

加古川。保線員の待避所の黄色い柵が印象的なので、敢えてこのカット。
クロスシート旅を堪能し、山陽明石で降りる。


阪神8000系(山陽明石)

これから目指すのはベタ撮影地・滝の茶屋駅。本日も3030Fを狙うのだ。
スムーズな接続は東二見駅で向かいに停まる普通車へののりかえであったが、敢えて少し先の明石まで出てその普通車が追いついてくるまでカット数を稼ぐ。


明石市立天文科学館(山陽明石)

明石は子午線が通る町として有名。
往路でも車窓で目立っていたこの建物は明石市立天文科学館。ホームから見える。


3050系(山陽明石)

次に来た下り普通車。期待した特徴編成ではなかったな。
姫路方3634号の編成は…何だ、きのう大塩から乗った腐れ縁編成・3058Fじゃないか。腐れ縁更新。


明石市立天文科学館(人丸前—山陽明石)

やってきた5000系普通車で進む。明石市立だが、SEIKO感が強い。
時計塔がちょうど子午線(東経135度)が通る位置にあるそうだ。
まぁそれにしても、天文絡みだとなんだか銀色にしがちだね。


3050系(舞子公園・5000系車内より)

乗務員室越しの撮影。舞子公園駅は明石海峡大橋のアプローチのすぐ下にある。
3050系アルミ車は天文絡みではない。姫路方先頭車が3640号の3070F。


5000系(霞ヶ丘)

霞ヶ丘で直通特急の待避ということで、乗っている列車を撮る。
5000系は6連で直通特急や特急で活躍するが、2本だけ4連が存在し普通車やS特急で使用されている。
この4連の5002Fは3年半前の旅で須磨浦公園→山陽須磨の1駅間だけ乗った。前日に引き続き、新たな腐れ縁編成誕生。
車内がセミクロスシートであることは6連と変わらない。


(霞ヶ丘)

五色塚古墳が近い霞ヶ丘駅。山電各駅にはイラストと川柳でご当地案内をしたパネルが掲げられている。
前日の記事の通り五色塚古墳にも行きたいし、当駅のすぐ先の踏切でカーブアングルも撮れることもリサーチ済。
ただ3030Fは昨日すでにカーブアングルで撮っているので、それであれば他にない風景の滝の茶屋駅で撮りたいのだ。
待避中の普通車で滝の茶屋駅に行かないと3030Fには間に合わない。ゆえに、今すぐに五色塚古墳には行けない。


阪神8000系(霞ヶ丘)

直通特急が通過。
私が乗った直通特急のあとの便なので、姫路で撮った8221F。


5000系(滝の茶屋)

滝の茶屋駅に到着。須磨行普通車5002Fとはここでお別れ。


(滝の茶屋)

駅から大阪湾を眺められるのが滝の茶屋駅の特徴。一段下をJR神戸線の複々線が通っている。



3000系(滝の茶屋)

先客さん1名に声をかけて隣から3030Fを迎える。


3000系(滝の茶屋)

そして大阪湾と絡める。
もうちょっと日が当たってるとよかったが、前記事にも書いたとおり当駅は訪れておきたかったので、3030Fをここで撮れたのは収穫だ。


3000系(滝の茶屋)

山陽電鉄は「シーサイドエクスプレス山陽電車」というキャッチフレーズを用いていて、当駅はその象徴である。



5000系(滝の茶屋)

次の上り普通車を待つ間に現れた直通特急は姫路方先頭車が5611号の5022F。
正面の帯がV字タイプに変わったロットの3次車。HMはラグビーW杯。


5000系(滝の茶屋)

入れ替わりに上り直通特急。こちらはHMなしの5012F。


(滝の茶屋)

下りホームからはJR神戸線も見下ろせて楽しいだろう。


3050系(滝の茶屋)

阪急神戸三宮行の普通車3056Fに乗り込む。
3050系はこの3056Fと3058Fの2次車から空気ばね台車に変更になった。


3050系(須磨浦公園)

2駅進んだ須磨浦公園駅で下車。
3年半前に5002Fに乗り込んだのがこの駅。夜も深い時間でネコ駅長がホーム立ち会いをしていたっけ。
ここで下りたのは、そのときに存在を知った背後に見えるロープウェイに乗るためだ。


6000系(須磨浦公園)

地下通路で改札口のある下りホームへ移ったら未撮影の6000系が来たので、慌ててホーム端へ進んで記録。
山電では初のフルカラーLED表示器標準装備の系列で、3000系の淘汰役である。
6006Fは3連口。現在3連10本、4連3本が存在するようだ。4連は全て今年度登場の新顔。
3連は2本つなげて6両編成を組んで直通特急としても走ることがある。


須磨浦山フレッチェ

改札を出て、一旦駅舎を眺める。


(須磨浦公園)

カラフルなテント屋根が並ぶ、昭和のレジャー施設感の駅舎。


(須磨浦公園)

もちろんロープウェイのりばも昭和。ステキなロゴタイプである。


やまひこ(須磨浦公園)

アジア系先客がニヤニヤしながら迎えるのは赤いゴンドラの「やまひこ」。


(須磨浦公園—鉢伏山上)

大阪湾と沿岸の町と山を眺めながら上っていく。



やまひこ(鉢伏山上)

鉢伏山上駅に到着。
少しだけ歩いて、次ののりもの「カーレーター」にのりかえる。


カーレーター(須磨浦山上遊園)

ロープウェイを上回る昭和中期感が漂うのりば。
1966(昭和41)年に設置されたカーレーターはベルトコンベアを利用した移動装置で、出荷カゴのような2人乗りゴンドラに乗り込む。
ベルトコンベア製造会社の日本コンベヤ社が開発したのりものであるが、結局この須磨浦山上遊園とびわ湖バレイの2ヶ所に設置されたのみであった。
このUターンゾーンはギッコンバッタンいいながらゴンドラが展開していく。


カーレーター(須磨浦山上遊園)

いまの時代であれば、太陽公園のような斜行エレベーターでよさそうな区間。長さ91mの区間を結ぶ。
須磨浦山上遊園はこのカーレーターの「乗り心地の悪さ」を公式にウリにしている。
特に乗り降りするUターンゾーン(路面が白いところ)では嫌がらせの如く揺れるのだが、斜面(路面が黒いところ)では言うほどは気にならなかった。
びわ湖バレイに設置されたものは1965(昭和40)年の開業から10年で廃止になってしまったそうだが、距離はなんと2kmで、こことはまさにケタ違いの長さ。乗車23分であり、利用者はとても疲れたんだそうだ。


カーレーターのりば(須磨浦山上遊園)

カーレーターのりばには駅名はつけられていない。


観光リフト(せっつ—はりま)

カーレーターの次は、観光リフト。こちらも色彩から風体から、昭和そのまんま。
ロープウェイとカーレーターで登った鉢伏山(摂津国…神戸市須磨区)から、旗振山(播磨国…神戸市垂水区)へ渡るためのものだ。両端の駅名もそのまま、せっつ駅・はりま駅である。

須磨浦山上遊園ではこうして須磨浦公園駅から3つの斜面移動装置で山を進んでいく。トロイカ体制、もしくはサンフレッチェだ。


明石海峡大橋(須磨浦山上遊園)

旗振山の西部展望台から明石海峡大橋と淡路島を望む。
旗振山を一回りし、麓へ還る。



うみひこ(鉢伏山上)

復路のロープウェイは2つあるゴンドラのもう一方「うみひこ」だった。
「うみひこ」が青、「やまひこ」が緑というのがいいように思えるが、なぜか白と赤なのだ。


うみひこ(鉢伏山上)

ご多分に漏れず、川重出身。地元愛でございます。


やまひこ(須磨浦公園—鉢伏山上)

途中ですれ違った「やまひこ」を撮る。
そういえば、脚が生えたロープウェイってあまり見たことがないような…。



うみひこ(鉢伏山上)

「うみひこ」が6本脚で踏ん張る。
須磨浦ロープウェイはケーブルカーと同じ「交走式」の運行方式。2台のゴンドラが常に反対動作で動き、中間点ですれ違う。
鉄道で言うと単線並列の状態のため、「うみひこ」は常に東側、「やまひこ」は常に西側の線を往復している。(つづく)

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)

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