この記事は前回からの流れで、京葉線の過去の臨時列車の写真を紹介。
定期的に走った列車
東京ディズニーリゾート最寄りの舞浜駅は1988年12月1日の蘇我・新木場延長開業の日に生まれている。
それまで青い103系のみだった京葉線にオレンジの武蔵野線103系の乗り入れが始まり、ディズニー客を対象に「メルヘン立川・大宮」、「ワンダーランド号」、1990年3月10日の東京開業後は「シャトルマイハマ」などの臨時列車も設定され華やかになった。
舞浜駅はJRも当初「ディズニーランド」というワードを入れた駅にしたかった(「シー」は形すらない頃)ようだが、ディズニー側が「それなら走る列車もすべておとぎ列車じゃないとダメだ」と拒否した。ディズニーの世界観の徹底っぷりは有名なところ。
この臨時列車群も同様で、メルヘンとかワンダーランドなど抽象的な名前がついていて、ヘッドマークも前者は洋風のお城、後者はもはやディズニーに絡まないナゾのネコ科のキャラクターが描かれていた。
167系快速「メルヘン立川」と「メルヘン大宮」(西船橋・1988.12)(d)
「メルヘン」は立川・大宮から武蔵野線経由で舞浜へ向かう167系の快速。
座席はグリーン車発生品のリクライニングシートに改装され、塗色変更も行われている。
写真の列車は見ての通り乗客があって営業中だが、幕が「回送」のままだった。
167系快速「メルヘン立川」(西船橋・1988.12.10)(4枚目以外はd)
東京開業後は立川からも大宮からも東京へ出れば断然早く行けるようになったわけで、メルヘン号の運行はそう長くは続かなかった。
167系快速「メルヘン大宮」(与野・1988.12.25)
東北貨物線を南下し武蔵野線を目指すメルヘン。
167系快速「メルヘン大宮」(市川塩浜・1989)
メルヘン車はのち「パノラマエクスプレス アルプス」と同じ塗色となって増結車としても使われた。
403系「ワンダーランド号」回送(二俣新町・1989)
415系「ワンダーランド号」HM(新浦安・1990)
403系「ワンダーランド号」(西船橋・1990)
「ワンダーランド号」は日立—東京間の運転。運転開始当初は常磐線車両群の中で早くに(たぶん最初)ATS-P型が取り付けられた写真の403系の編成が限定的に使われていた。
この403系は車齢が高く、日立寄りクハはたいこ橋のように車体が湾曲していた。
武蔵野線103系・403系試運転(西船橋・1989.3.15)
ワンダーランド号運行開始前の試運転列車。
ボックスシートは狭いタイプのはずで、こういう長距離列車にはふさわしくないような気もした。のちP型取付車が増えると403系の他の車両や415系も来るようになり、最終的には485系に発展したと記憶している。
403・415系「ワンダーランド号」(東京・1990.7.1)
クハ401が415系700番台のモハユニットを挟む編成。当時のK521編成のクハは403系の4連として登場したクハ401だ。
165系快速「シャトルマイハマ」(西船橋・1990.7.1)
「シャトルマイハマ」は西船橋—東京間を走る快速で、途中の停車駅は舞浜のみ。
3両編成の車内はそれぞれピンク・イエロー・ブルーのパステルカラーの座席が設けられ、ピンクの車両の座席はすべて海側の窓を向いている。
車窓は東京湾を見渡す区間もあるが、千葉県内は工場・倉庫や住宅地ばかりで、西船橋から舞浜へ出る客にはこの「風景列車」的なアコモは必要なかったようにも思える。
「シャトルマイハマ」車内と中間車外観(西船橋・1990)
「シャトルマイハマ」は運行当初認知度が低く、夜間の西船橋発の列車はこんな車内写真を撮れちゃうような状況だったが、のち混雑を呈するようになる。
3両編成なのが災いしたか、活躍は長くなく、のち再改装して「アルファ」と名を変えて新潟地区に移った。
169系快速「ファンタジー舞浜」(西船橋・1990)
この「ファンタジー舞浜」は信州方面(松本かな?)からの長距離ディズニー快速。法則どおり、ディズニーの名は用いず「ファンタジー」なんて曖昧な名前になっている。みすず色169系だが、サハのない3連での運転。こちらもあさま色の189系などに発展したようだ。
いろいろ団臨
京葉線は新しいATS-P型を導入したため当初は入ってくる車両が制限されていたが、その後P型取付機関車や車両が増えると、ジョイフルトレインや一般車両による団臨も多く来るようになった。
115系団臨(西船橋・1990.6.24)
403系「ワンダーランド号」と並ぶ。ここはどこだ?(西船橋・1990.6.24)
北関東方面からやってきたのは115系7両編成の団臨。
帰りの便は西船橋で長い運転停車があり、武蔵野線103系や「ワンダーランド号」と佇む姿が見られた。
115系団臨(三郷・1990.6.24)
あまりに西船橋で停まっているため武蔵野線府中本町行で先行し、三郷で江戸川を渡ってきた115系を再び捕らえた。
485系団臨(南船橋・1990.7)
この485系7両編成はふだんは「ひたち」専任の車両のため、東京方ボンネット車はマークを付けっぱなし。
蘇我方はサロ改造の「非貫通型」クハで、晩年の485系「ひたち」でよく見られた組み合わせ。常磐線内では上野方が非貫通。
この列車はたぶん新習志野から出てきた回送。東京で折り返して西船橋に出て、南流山でスイッチバックして茨城方面に向かったと思われる。
165系団臨(東京・1991)
ピンクと青のハレーション上等なカラーの列車は「モントレー色」と呼ばれる新前橋の波動用165系。
ディズニー臨にはピッタリなルックスの電車だ。
103系団臨「旅のプレゼント号」(市川塩浜・1993.10.24)
これは珍しいエメラルドグリーン103系の臨時列車。ロングシートで「旅のプレゼント」とは…。
車両は常磐線の付属編成用5連で、前後とも一ツ目の原型ヘッドライトが保たれている車両。
写真の西船橋方にペンギン、東京方にラッコのヘッドマークがついているが、列車の詳細は不明。
169系信州色団臨(西船橋・1994.3.26)
169系みすず色団臨(船橋法典・1994.3.26)
165系ムーンライト車団臨(船橋法典・1994.3.26)
この3列車はすべて同じ日に撮影。朝方に立て続けに急行形車両の団臨がやってきたのだ。
この中ではムーンライト用車両が珍しいかな?
こういう日の撮影は楽しくてたまらない。
(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)
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