2020/07/23

20.7.23 さぬき鉄2020・1/築港線・瓦町・琴平線

今年も海の日がらみの連休に香川へやってきた。
3年連続での恒例行事であり2月半ばには早くも宿も取っていたが、その間にコロナに揺らぐ世の中に変わってしまった。
毎年同じ旅の概要は以下。

  • 非鉄の目的主体の3日間一人旅
  • 東京駅から夜行バスで出発し翌朝に高松駅に着く
  • 帰りは岡山から新幹線
  • 撮り鉄は移動のついでのものがほとんど

ちょうどバスの出発日・7月22日がGoToトラベルキャンペーンの開始日となり、周囲には話をするたび「GoToか?」と言われたが、そんなものができる前から予定していたのは冒頭の通りだ。

出てくる写真も前2年と同じようなところで撮ったものが多い。
何もかも毎年恒例の内容ということだが、それなりに新たな収穫も生まれている。


隠し櫓

今年は夜行バスがなんと50分早着という、ありがた迷惑な話。
当初は高松築港駅からことでんでそそくさと瓦町駅まで移動する予定だったが、歩いていくことにした。
今年も高松港をぶらっとしてから、玉藻公園の旧高松城艮櫓(うしとらやぐら)脇の城内第二踏切へ赴く。



長尾線1300形(高松築港—片原町)

さっそく踏切が鳴いて、この旅のファースト撮り鉄は長尾線1300形(元・京急1000形)の「こくみん共済」広告車。



琴平線1200形(高松築港—片原町)

続いて、琴平線1200形(元・京急700形)2+2の4両編成登場。



琴平線1200形(高松築港—片原町)

うしろは「ユニバーサルホーム」の広告車。
この区間は琴平線であるが、高松築港—片原町—瓦町の3駅間については長尾線列車も乗り入れる。
琴平線はこのシーサスで右側に移り、長尾線は直進する。
シーサス奥で右にカーブしたらすぐ高松築港駅で、琴平線と長尾線の乗車ホームが分けられているのだ。
したがって、長尾線が高松築港から瓦町へ向かうときはシーサスまでは右側通行となる。



琴平線1200形(高松築港—片原町)

旧高松城のお濠脇を堂々4連で戻ってきた。一宮(いちのみや)行。


琴平線1200形(高松築港—片原町)

画になるはずの艮櫓はなんと化粧直し中であった。
ということで、長尾線列車が戻ってくるのを待たず、片原町駅へ向かって歩いていく。



長尾線1300形(片原町)

ちょうど片原町駅脇の踏切に着いたところでさっきの編成が戻ってきた。



琴平線1100形(高松築港—片原町)

駅の瓦町方の踏切に行くと、こんどは元・京王5000系の1100形登場。
この車両が走っていた京王電鉄京王線は軌間1372mmなので、ことでん転入整備時に台車は京急の発生品(軌間1435mm)に振り替えられている。




長尾線1300形(片原町—瓦町)

片原町から線路際の道を進み、バイパスの踏切で1300形のノーマルスタイルに遭遇。
エメグリ胴の車両は美しい。
長尾線の元・京急1000形は1300形とされていて、同じ元・京急1000形である琴平線の1080形よりも種車の車齢が若い世代になっている。


琴平線1100形(片原町—瓦町)

琴平線列車は高松築港からすぐ戻ってくる感じ。



琴平線1200形(片原町—瓦町)

瓦町駅から出てきた綾川町広告車。
琴平線1200形は英字入り方向幕への交換が進んでいる。


ターミナル

ことでんの全3線(琴平線・長尾線・志度線)が集まる瓦町駅は唯一最大のターミナル駅。
駅ビルは『瓦町FLAG』という立派な商業施設となっている。


(瓦町)

琴平線と長尾線が2面3線のホームで接続する中、志度線ホームは道路を隔てた場所にぽつんと設けられている。
まるで新開地駅の神鉄神戸高速線のようだ。
上空の高架はほか2線との連絡通路で、ことでんでは唯一の動く歩道が敷かれている。
瓦町駅が変身する以前は志度線もほか2線と線路がつながっていて、高松築港まで乗り入れていた。


600形(瓦町)

外から覗き撮り。
800台の車両は増結用Tcで、サイクルトレインの自転車持ち込み指定車両として使われる。
あすレンタサイクルで利用予定だ。


600形(瓦町)

いつもここに来ると621Fに当たっていたが、今回はその次の623Fであった。
出発時刻が近いようなので、待ってみる。




600形(瓦町—今橋)

センターラインのある道路と細い道の2つの踏切が続くカーブ。その2つの間で撮る。
600形は元・名古屋市営地下鉄の東山線・名城線用車両であり、1両は15.5m級の小型車。
東山線出身車のほうが屋根肩のRが大きく、ぼってりとした顔に見える。
この3両編成はすべて東山線車両で、屋根肩が揃った編成になっている。


(瓦町—今橋)

架線柱のビームが高すぎて面白い。
隣の今橋(いまばし)駅で上り列車と交換のようで、その上りも待ってみる。




700形(瓦町—今橋)

ををっ。昨年乗車した700形723Fが来てくれた。
志度線は600形2連6本、700形2連2本、600形800台4両という布陣。
M車のない800台は別にして、2連口でみれば700形遭遇率は2/8で25%か。



700形(瓦町—今橋)

723Fは名古屋市営地下鉄東山線300形を改造したもので、地下鉄での新製時から運転台が付いている。
方向幕は京王3000系の側面に使われていたものを転用したもの。
当初は長尾線で使われていて701Fであったが、転属により改番された。志度線用600・700形は下2ケタが21から始まっているためだ。
600形は現在のことでんで唯一、全路線に所属がある形式。


(瓦町)

瓦町駅は高架化を目論んで整備されており、駅南側には琴平・長尾両線の線路の真上に人工地盤が延びている。
駅コンコースと同じレベルにあり、遊歩道的な、何ともいえない憩いのスペースとなっている。
一時期計画された駅周辺の高架化については、計画自体取りやめになった。


(瓦町)

こちらは長尾線側の人工地盤終端。
特に降り口もなく、物好きしか来ない無駄な場所になっている。
見えるのは、留置中の長尾線600形。左側の線路が本線で、単線だ。


(瓦町)

琴平線側から見ると、軒下に1200形も見える。
軒下に元京急2本、その先のお庭に600形1本というのが、訪れる度見ている留置方法。
この奥にもさらに留置スペースがある。


(瓦町)

こちらは琴平線側の終端。琴平線は隣の栗林公園まで複線。


(瓦町)

琴平線側終端から振り返るとこんな風景。ここが路盤になる日が来るのだろうか?
タイル敷が示すとおり、左側に下に降りる階段がある。降りてみよう。


長尾線1200形(瓦町—栗林公園)

階段を降りたら回送列車通過。
長尾線車両が仏生山へ向かって琴平線を進む。


長尾線1300形(瓦町—花園)

軒下の駅側の留置は、伊藤園『お〜いお茶』のラッピング編成。
ここに来る前に営業列車で走っているのを見かけた。



長尾線1300形(瓦町—花園)

踏切道から。高架下博物館の展示車両的な風景。


長尾線1200形・1300形(瓦町—花園)

人工地盤から見えた1200形と寸止めで顔を突き合わせている。
1300形のほうが、ドア部も含め窓面積が大きいのがわかる。



長尾線1200形(瓦町—花園)

軒下とお庭の間にも踏切があり、真正面から顔を撮れる。



長尾線600形(瓦町—花園)

3年連続で、ここに駐まる600形は613Fであった。
名古屋市営地下鉄名城線出身で、屋根肩のRは小さめ。先ほどの志度線の3両とは若干印象が異なる。
600形は長尾線と琴平線では出番が少なく、留置も定位置がある。


進化中

瓦町駅から琴平線に乗る。


(瓦町)

ことでんの総本山・瓦町駅の改札口の雰囲気は、東京や大阪の都市圏の駅にもひけをとらない。



600形(瓦町)

入場ついでで志度線ホームをのぞきに行ったら、居たのはまたこの編成だった。




琴平線1080形(瓦町)

私の乗る列車は京急新1000形ステンレス車風のラッピング車。
車両自身の出自を否定するようなおかしなことになっている。


(三条出発時の車内より)

先頭車に乗って進む。
琴平線は栗林公園—太田間で複線化工事が進行中。いま本格的に進んでいるのはこの三条駅以南という感じ。
三条駅の下り線用地にはPC枕木が並べられている。


(三条—太田の車内より)

前の写真の踏切の先の小さな橋梁。下り線側新路盤に新しい橋が架かった。
現用の橋との差ができたが、単線のまま新路盤に移って橋を同じ仕様に架け替えたりするんだろうか?


(三条—太田の車内より)

三条—太田間の高松東道路(国道11号)との交差部は13年前に高架化済み。
国道の直上を高松自動車道が高架で通っており、ことでんが高松道に頭をぶつけにいくような構造。


(三条—太田の車内より)

未だ開業予定日が伏せられている新駅・伏石(ふせいし)駅。
昨年の訪問時は骨組みだけの印象だったが、いつでも開業できそうな姿になっている。
これは地平の駅舎も同じ。すでに「ことでん伏石駅」の表示も付いている。
近隣住民の利用もあるが、駅前ロータリーも設けられ、道路交通との結節点としての役割が期待される。


(三条—太田の車内より)

ことでんでは長尾線水田駅が最初の高架駅であるが、そちらのホームは島式。
当駅はことでん初の対向式ホームの高架駅で、より都会感がある。


(三条—太田の車内より)

高架から地平に戻ると、新路盤にはすでに架線が張られている。


(三条—太田の車内より)

太田駅の目の前まで新路盤が迫っている。



300号+120号・貨車(太田—仏生山の車内より)

仏生山の「大奥」。
本日のレトロ車留置は茶色の3000形300号とツートンの1000形120号。
駅舎脇の引上線には赤胴の20形23号がいた。


600形(仏生山—空港通りの車内より)

琴平線600形はこの4両。
平日朝ラッシュ時だけ運用され、ほかはこの定位置に居ることが多い。
長尾線600形は同線の18m車対応化以降振れるだけ志度線に振られ、余った4編成が長尾線と琴平線に2編成ずつ振り分けられてるようなイメージだ。



1080形(円座)

円座駅で下車。一宮—円座のひと駅間のみ私の琴平線乗車済み区間が拡大した。


(円座)

ザ・ことでん駅、という雰囲気。


(円座)

意味のわからない構造の出入口上屋。


昭和の電鉄感

10時台に円座駅で下りたあとは徒歩とバス移動の旅程が続き、つぎに電車に乗ったのは19時台。


(栗林公園)

栗林公園駅にやってきた。
言葉で感覚を伝えるのは難しいが、過去にも書いたとおり「電鉄感」のある丸ゴシックの行灯駅名標が大好き。


(栗林公園)

列車の接近表示。昭和っぽいね。


1080形(栗林公園)

ブレてますが。1080形のノーマルスタイル編成。


1080形(栗林公園)

京急そのまんまのデコラとモケット。国鉄車両に通じる寒色系配色も昭和。


琴平線1080形(片原町)

瓦町駅を経て片原町駅で下車。駅前にマンションがあると都会っぽいな。


(片原町)

いつ来てもゴチャゴチャしている改札前スペース。
新型コロナ感染拡大防止対策で減便中の表示が見える。

1日目の写真は以上。

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)

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