2014/06/04

14.6.1 流れ流れて沖に出る・3

つくばエクスプレス(TX)の流山セントラルパーク駅へ入る。
駅名そのものの名前の公園は存在しないが、近くにあるのが流山市総合運動公園。駅名はこれを指す。
私はこの公園に3年前に車で訪れていて、流鉄の昔の気動車がD51と一緒に展示されている姿を観察した。


常磐新線

TXは首都圏新都市鉄道の路線愛称。慢性化する常磐線の通勤ラッシュ緩和のために「常磐新線」として古くから構想があった。
独立した路線となることから、建設着手前は「標準軌で新幹線級の大型の車両にする」とか「総2階建て列車を走らせる」というような構想も出たりもした。

いざ出来上がってみると、その通り他路線とは線路がつながっていないものの、狭軌1067mm・20m級4ドア車という、JRに乗り入れそうな規格になっている。高速運転のためなら、標準軌でもよかったように思えるが。
さらには、JR常磐線同様に地磁気研究所への影響を懸念して守谷を境に直流電化・交流電化に分かれている。全線交流電化にするのと、交直両用車を使うのと天秤にかけた結果なのだろうか?

とにもかくにも、新しく造った独立した路線にしては、「在来感」が強いと言える。

これまで何度か乗ったことがあるTXだが、デジカメを持って訪れたのは初めて。


TX-2000系(守谷・2007.8.6)(mb)

これはガラケーで撮った1枚。真夏の平日の午前、転職のための面接を末広町で受けて、その後予定もなく秋葉原からTXに乗ってみたのだ。この守谷からは関東鉄道常総線で取手へ出た
TXを間近で撮影したのはこの1枚だけ。あとは2つ前の記事にもリンクを張った、昨年東武の小菅駅から撮った写真のみ。
当時はこのアルミ地肌部分が目立つ車両しかいなかった。

流山セントラルパーク駅の下りホームへ上がった。対向式ホーム2面2線。優等列車は一切停まらない。
TXは全駅ホームドア完備だが、つくば行快速が通過した際はかなりの風圧があった。「ホームドアから離れてください」というアナウンスもうなずける。

ひとまず、上り列車を撮ってみる。




TX-2000系(流山セントラルパーク)

TX-2000系は交直両用車。優等列車は基本的に秋葉原—つくばの全線走破のためTX-2000系が用いられる。
全日において朝の一部列車は秋葉原—守谷間の運行で、直流専用車のTX-1000系が優等列車で走ることもあるようだ。





TX-2000系(流山セントラルパーク)

5020列車はつくばからの普通。窓下にも帯が入った増備車で、調べてみるとこの73編成が最新ナンバーのようだ。



TX-2000系(流山セントラルパーク)

つくば行5027列車に乗る。開業時に用意された64編成。

次の駅は流山おおたかの森駅。女声の録音の車内アナウンスでは英語も含めしっかり「東武アーバンパークライン」と野田線を案内しているが、ドア上の停車駅案内は「東武野田線」の表記のままになっていた。なおTXはワンマンのATO運転で、車掌はいない。

車窓はとにかくだだっ広いローカルなところを走っている感じ。天気がいいのでよかったが。
柏たなかを出ると常磐道が左に迫ってきて、利根川に近づくと駅名のとおりまさに一面田んぼの空間があった。
どう動くか考えるうち、守谷に到着。快速に接続するとのこと。


TX-2000系(守谷)

TX-2000系の中央2両はセミクロスシート。そのシートが空いたので、快速を見送って5027列車に乗り続けることにした。
クッションは薄めで、せっかくのクロスシートが若干残念な座り心地。赤帯の増備車はこの座席が改善されているようだ。
…けっきょくTX-1000系は撮らずじまいだったな。

車窓は基本的にローカルだが、各駅の周りだけ新しい高いビル・マンションが建っている発展途上の光景が続く。
乗り鉄が楽しくなりかけたところで、終点の一つ手前・研究学園駅に到着。ここで降りてまた列車を撮ることにした。


TX-2000系(研究学園)

テント張りの駅を通過する快速。とっても速い。


(研究学園)

駅前ロータリーから延びる道は、一路筑波山へ…続いているように見える。下りホームからガラス越しの撮影。





TX-2000系(研究学園)

こちらは区間快速。守谷—つくばの交流区間は各駅停車となるほか、直流区間でも快速より多くの駅に停まる。平日ラッシュ時間帯には通勤快速の設定もあり、快速と区間快速の間という立場。
それならば、快速を「特急」、通勤快速を「急行」、区間快速を「快速」としたほうがスッキリハッキリする。ここにも「在来感」がある。まるで急行・特急は別料金発生のルールがあるような。



TX-2000系(研究学園)

カーブアングルはさすがに遠すぎた。こういう暑い日は画面がユラユラになってしまう。
この列車に乗って終点・つくば駅へ移動した。


(つくば)

つくば駅は地下駅。改札を出て地上に出るとTX開業前から「つくばセンター」として、筑波研究学園都市の交通の要衝とされていたバスターミナルがある。
私の父が筑波大学病院に入院していたことがあり、TX開業まで数年という頃だった。見舞いでは常磐線の土浦駅からバスでこのつくばセンターに来て、帰りはルートを変えて東京駅への高速バスに乗ったのを憶えている。
あれから比べれば、秋葉原から電車1本でここまで来れるのはとても便利になった。


沖に出る

TXに戻るのは芸がなく、つくばセンターでどこかの駅に出るバスを物色。一番近い発車時刻なのが常磐線の荒川沖駅行だった。
そのバスに乗り込む。先週あたりだったか、TX(この場合はテレ東)で放送された『日本の道100選』を巡る番組で見た「学園東大通り」を通っているのに気づいた。
大きな交差点でその通りから外れると、さらに脇道へ入っていき、荒川沖駅に到着した。

駅前にはメガドンキホーテがあった。バスを降りた口とは反対側だ。
食事をするところを探すため入ってみたが、閉鎖して暗くなっているエリアが多く、活気がない建物だった。

結局空腹のまま荒川沖駅へ入った。つくば駅前で食べておけばよかったと後悔。




E657系特急「スーパーひたち」(荒川沖)

上りホームで列車を待つ。下り線をやってきたのはスーパーひたち31号。


E531系(荒川沖)

その特急が向かった先からやって来たのがこの列車。最後尾のボックスシートに座り、再び乗り鉄となった。(つづく)

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)

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