2014/05/07

14.5.4 真っ赤な京急

京急に2本の特別塗装編成が現れた。
ひとつは大師線1500形4連の1本で、通常塗装の白帯を消した真っ赤な車両の『赤札号』。
もう一つは1000形8連1本を黄色にした『KEIKYU HAPPY TRAIN』だ。

この4日は特に予定を入れていなかったところにこの両者のことを知ったため、撮りに行くことにした。
赤札号は大師線にいるのですぐ会えるはず。今月限定なこともあって、まずは赤札号狙いで出かけた。


小島新田と川崎貨物

東西線と都営浅草線をのりつぎ泉岳寺へ。浅草線は京成3050形のエアポート快特で、品川を出ると羽田空港2駅しか停まらないので、京急本線の快特にのりかえた。ハッピートレインとは遭遇することなく京急川崎に到着。
ちなみに、品川を出たあたりでは北総9200形とすれ違った。9200形も1本のみのオンリーワンなので、捕獲は難しい。

大師線ホームへ移ると、ノーマルな1500形の列車の発車が近づき乗車。ここまでまったく何も撮らなかった。
ロケハンをしながら結局終点の小島新田まで乗り通した。途中で赤札号ともすれ違い、運用に就いていることは確認した。



1500形(小島新田)

乗ってきたのは1521F。1500形4連では初のアルミ製車体。現在は登場時にはなかったスカートが付いている。


1500形(小島新田)

駅は島式1面2線。大師線地下化工事のため仮設ホームとなっている。工事が始まる前は1面1線だった。
改札口から少し距離があり、発車間際に利用者が走ってくると、ホーム天板がバタンバタンと音を立てる。その分で車掌さんも待ってくれる。

折り返しのため改札を出る。小島新田駅は川崎貨物駅に近接した位置どりで、ホームの脇から延びる歩道橋で貨物駅をひとまたぎしている。川崎貨物駅設置の際、海側へ続いていた大師線は路線の短縮が行われ、小島新田駅も産業道路寄りに動いて今の位置に落ち着いたとのこと。

歩道橋へ上がってみる。



コキ104(川崎貨物)

「川崎市専用」の文字が目立つコンテナ。川崎市のゴミ輸送のためのもので、梶ヶ谷貨物ターミナルから神奈川臨海鉄道の末広町まで運ぶんだそうだ。


(川崎貨物)

歩道橋から東京方面を見ると、トンネルの坑口がある。東京貨物ターミナルから羽田の地下をくぐる東海道貨物線のトンネルだ。


(川崎貨物)

横浜方面を見る。タキがたくさんならんでいる。




神奈川臨海鉄道DD55・DD60(川崎貨物)

神奈川臨海鉄道のDL。京葉臨海鉄道と同じく青系の塗装。
あとで知ったのだが、この日この場所にメトロ銀座線1000系の甲種輸送列車が現れたことは知りもしなかった。


プチラッピング車

小島新田駅に戻る。改札を入ると、今度の列車の発車間際だった。私や他の利用者が走り、ホームがドタドタ…。車掌さん、ありがとう。
先頭車へ回る。カーブを抜けて隣の産業道路駅が見えてきたところで、向こう側に赤札号も見えてきた。



1500形(産業道路)

川崎大師の十年に一度のご開帳「大開帳奉修」に合わせて運行されている赤札号。なぜ赤札なのかは京急のWebサイトにあるPDF(トピックス4月21日分)を参照してほしい。
赤札号の外面は通常塗装の白帯部分に赤ラッピングをしているだけ。一ヶ月限定なのでこれが得策なんだろうが、やっぱり帯の部分が気になる。編成はトップナンバー・1501Fだ。

地下化工事中の路盤をやってくる風景を撮ろうと、1駅乗っただけですぐ下りて、駅名の由来である産業道路を渡る踏切へ。
何しろ小島新田での折り返し時間が短く、産業道路を跨ぐ歩道橋を渡って地面に降りる前に踏切が鳴いて焦った。




1500形(産業道路—小島新田)

単線の踏切が幹線道路を横切る。オーバーパスが通っている・大きな川が近い・18m車4連…と、京成金町線と水戸街道(国道6号)の踏切といろいろと要素が被っている。
大師線は計画ではほぼ全線が地下化され、京急川崎口は今と別のルートになる予定。ただし、いろいろと頓挫してしまっており、ひとまずは渋滞の元となっているこの踏切を含む東門前—産業道路—小島新田の3駅の間が先行で着工されている。
この踏切は元は複線だったが、工事の影響で単線となっている。

気温も湿度もちょうどうよい、一年で一番ステキな気候。
一旦乗り通して駅間が短いことがわかっているので、ここからは歩いて移動することにした。
国道409号へ出て歩いて行くと、首都高大師JCTの先に存在感のある建物が目に入ってくる。


川崎大師自動車交通安全祈祷殿

よく自動車に貼られている川崎大師の交通安全ステッカーの柄になっている建物。国道を挟んだ反対側なので電線が入ってしまったのがアレなんだが、いつ見ても奇妙キテレツ唐突な建物である。
なお、この建物は9年前にできた新しいもの。もともと同じ機能を果たしていた建物は川崎大師の境内に「薬師殿」と名前を替えて残っている。建物は形こそそっくりだが、大きさはこの写真の建物のほうが倍以上大きいらしい。

国道を進み東門前駅を過ぎ、工事のない以前のままの区間に入る。国道から脇道へ入って直線上にある踏切に着いた。


1500形(川崎大師—東門前)

小島新田へ向かう下り列車。81運用は1513F。戸袋窓あり・スカートなしで登場した鋼製車で、更新で戸袋窓廃止・スカート取り付けが行われ、見た目は後進の車両に近づいた。


1500形(川崎大師—東門前)

京急川崎から乗り通した1521Fは87運用。この列車は上りの京急川崎行。方向幕は区間表示の固定だが、両駅とも4文字のため窮屈。もう「京急大師線」表示のほうがいいんじゃないか?



1500形(川崎大師—東門前)

川崎大師駅に近いところの踏切ではカーブ撮影ができた。
こうして正面の段々デザインになっているところを塗り分けずに処理した車両をどこかで見たと思ったら、同じ神奈川の相鉄新7000系のグレー塗装車両だった。新7000系はライトケースの下に段があるのだが、全体的に雰囲気が似た顔をしている。
相鉄はまだデジカメで撮りに行ってないな…。


1500形(川崎大師—東門前)

81運用の戻り。


1500形(川崎大師—東門前)

83運用は1509F。短い路線だが、4編成が7分ヘッドで行ったり来たりしている。この7分ヘッドは大開帳奉修に合わせた特別ダイヤだそうだ。通常は10分ヘッド。



1500形(川崎大師—東門前)

赤札号は85運用。大師線は基本的に1500形初期車が用いられている。その前は旧1000形、さらにその前は700形が使われていた。


赤札号チェイス

13時をまわりお腹が空いていたところ、国道に赤札号と同じ色のテントが付いた沖縄料理店を見つけた。最近沖縄そばを食べてみたいと思っていたところ、その店にそれを見つけて入った。
ソーキそばを喰った。ダシはウマかったな。



1500形(川崎大師—東門前)

食後、川崎大師駅へ出るべく線路脇の道に戻った。


1500形(川崎大師—東門前)

カーブを抜けた先、国道が大師線と交差する踏切。その先が川崎大師駅。



1500形(川崎大師—東門前)

踏切の下り線側から上り列車を撮る。


1500形(川崎大師)

そして、下り赤札号は上り線側から。駅名票も絡める。



1500形(川崎大師—東門前)

先が細くなる片持ち式の架線柱が印象的。工事中の仮線なんかでよく見るタイプ。



1500形(川崎大師—東門前)

どうせならダルマ顔の600形以降の車両を使ってもよかったのでは? 800形も登場時はダルマと言われたが。




1500形(川崎大師—東門前)

白帯のない側面、スッキリしていていいな。

川崎大師駅に入り、次の上り列車に乗る。


1500形(港町)

京急川崎のひとつ手前・港町駅で降りた。なんだか大師線らしくない垢抜けたホームは、駅舎とともについ最近完成したものだとか。
こんなのを造っちゃうということは、東門前以西は地下化は諦めたのかもしれない。



1500形(港町)

赤札号を撮って、次の列車で京急川崎へ。



1500形(京急川崎)

大師線ホームは地上にあり、3面2線の頭端式となっている。



1500形(京急川崎)

左上が本線の高架。本線からの車両の送り込みは左に見えるスロープで行われる。また、スロープの右には留置線もある。




1500形(京急川崎)

赤札号到着。


1500形(京急川崎)

片目のヘッドマーク。4月30日に当駅で「目入れセレモニー」が行われたそうだ。
これにて大師線での撮影は終了。本線に移動する。(つづく)

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)

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