こないだの8日日曜に流鉄を訪れたことと、3000系「若葉」があす15日で引退することは記事にある通り。
撮影ポイントはいろいろあることも判り、「若葉」の引退走行も撮りに行くことに決めた。
この14日は車で出かけ、気にかけた場所を再訪。当日も車で行くかどうかも探ることにしたが、先に結論を言うと、途中の渋滞がひどいのでやめることにした。駐車ポイントも限られるし。
セントラルパークのキハ
馬橋から流山線につかず離れずで進み、流山駅東側ロータリーに来た。車で走るとほんとに流山線が短い路線であることがわかる。
「若葉」も含め、留置編成は8日とまったく一緒。走っているのは「流星」と「青空」だ。
ロータリーから東へ延びる、歩道も整備されたゆったりした街路を進む。多摩地区でよく見かける、丘陵地にある戸建てニュータウン的風景。
交差点をすぎて住宅がなくなると、奥にTXの流山セントラルパーク駅が見えてきた。駅の周りはまだまだ何もないという感じだが、流山駅が受けていた多くの客はこちらに流れているだろう。流山駅の利用者数はTXの開業後半減したという。
TXの東側にある流山市総合運動公園へ入る。これが駅名の「セントラルパーク」の語源。広大な敷地の割に台数が少ない駐車場には困ったもんで、奥の方になんとか1つだけ空いている場所を見つけて停めた。
トーテムポールが並ぶ園内をキョロキョロしながら歩き、丘へ上がったところでようやくお目当てのものが見えてきた。…ん? SL?
D51 14(流山市総合運動公園)
まず目に入ったのはSLのテンダー。「D 51 14」と書いてある。そうか、デゴイチもいたのか。
流山鉄道キハ31(流山市総合運動公園)
こちらがお目当ての流山鉄道キハ31。デゴイチの陰に隠れるようにたたずむ。流鉄の非電化時代に活躍したガソリンカー。
流山鉄道キハ31(流山市総合運動公園)
流鉄2000・3000系と同じロゴが車号の上に付く。車両については説明板写真のとおり。¥8,650のフォードエンジン車。「エンコ」という表現が説明板設置の時代(1980年)を感じさせる。
流山鉄道キハ31(流山市総合運動公園)
柵と上屋の柱の関係でサイドビューは撮れず。車体はトレーラー化後のサハ31の状態(キハ時代は馬橋方に荷台があり扉間の窓が5枚。サハ化後に荷台を廃止して窓1枚分客室を延長したそう)で、足回りもスカスカだ。
D51 14・流山鉄道キハ31(流山市総合運動公園)
車両前方に回る。展示スペースは「島式ホーム」だが、上屋はY字ではなく、あくまでデゴイチ主役という形。手前にあるのはデゴイチのスノープロウ。
D51 14(流山市総合運動公園)
こちらも詳しくは説明板の写真で。なお、調べるとD51 14は汽車会社製デゴイチのトップナンバーのようだ。
北海道で現役時代を過ごしたこの車両が流山にいる深い理由はないだろう。SLが次々と引退に追い込まれる中起こったSLブームの影響で、引退車が全国各地に移送され、こうして余生を送っている。
D51 14(流山市総合運動公園)
初期車なので「なめくじ」。このタイプは重量バランスが悪く、発車時の空転などで機関士には不評だったそう。次期車ではなめくじカバー内にあった給水温め器を煙突の前に移して(現役のD51 498に見られる、金帯の入った円筒)先端を重くすることで重量バランスを改善した。これによりなめくじスタイルも解消された。No.1371は汽車会社での製造番号。
D51 14(流山市総合運動公園)
露出の加減もあるが、車体は黒というよりダークグレーのような段階まで色あせている。看板のように、アスベスト含有のために柵内には入れない状態。お色直しされる可能性は低いかもしれない。
万上線
流山駅に戻る。こないだ撮らなかった廃線跡の道路に来た。
万上線跡
流山駅南側の歩道橋に上がると、西へ緩いカーブを描く道路が目に入る。流山駅とキッコーマン流山工場を結んだ貨物引込線「万上(まんじょう)線」の跡だ。
万上線は1929(昭和4)〜1969(昭和44)年まで存在。万上本みりんの製造に貢献していた。
万上線跡
流山駅からスイッチバックする形で延びていた万上線。錆び付いた駐輪ラックは誰も使っておらず、物憂げ。
万上線跡
流山街道を横切り、工場に達して廃線跡は終わり。今や壁に遮られてしまっていて、ここに線路が通っていたことはフツーの通りがかりの人にはわからないだろう。(つづく)
(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)
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