2009/08/08

09.8.7 秩父鉄道1・沿線撮影をしてみる

秩父鉄道は熊谷を軸に羽生と三峰口を結ぶ、埼玉の地方電鉄。
かつて自社オリジナルもあった旅客車両は、現在すべてが他社から譲り受けたものとなっている。

羽生の秩父鉄道ホームには6000系が待機していた。


急行「秩父路」用車両・6000系(羽生)

6000系は元西武の通勤形・101N系で、2ドア化のうえ車内は西武10000系発生品のクロスシートを設けている。
前面は整形手術を受けているが…そのデザインは残念の一言だ。
急行「秩父路」専用車両で、この列車に乗るには200円の急行料金が必要。
「秩父路」にはかつては秩父オリジナル車の300系、JR165系を改造した3000系が専用車で使われ、6000系は3代目。


5000系(羽生)

5000系は元都営地下鉄三田線用6000形で、帯色は三田線時代と変わらず使われている。
5000系は元東急7000系である2000系の代替車としてやって来た。
2000系は18m車4両編成という秩父では特殊な存在だったが、キャパが大きすぎて非効率なうえ非冷房であることも災いし、10年持たずに消え去っていった。
不具合も多かったという話もある。


現役時代の2000系(熊谷・1997)

先の写真の5000系普通列車で羽生を出発。

今回の目的は1000系の茶色塗装車両に逢うこと。
1000系は元国鉄101系で3両編成が12本入線し、秩父鉄道の主力車両となった。
最初の編成は国鉄時代の1986年に秩父にやってきているので「元国鉄」と書いた。

1000系は入線当初、黄色に茶帯を配し正面に「秩父鉄道」の文字の入った塗装だった。
これは300系や500系といった湘南フェイスの秩父オリジナル車や元小田急1800形の800系などと同じもの。
のち、現在の白地に青や赤の帯を入れて正面窓周りを黒にしたものに移行した。
2000・3000・5000・6000系はこれを受けての青帯。


1000系と3000系(熊谷・1997)

2007年に鉄道博物館が埼玉県内に開館したことを記念して、国鉄新性能電車の礎である101系の生き残りでる1000系が続々と国鉄色に塗り替えられていった。
現在はオレンジバーミリオン、スカイブルー、カナリヤ、関西本線ウグイス(登場順)の4種が各1本ずつ存在する。
私は昨年6月にこの国鉄色たちを求めて秩父鉄道を訪れ、結局全線走破した。

今年になって新たなリバイバルカラーとして、黄色+茶帯のさらに前の「茶色濃淡」塗装が登場した。
これは前述のとおり1000系は初めて纏う塗装だが、西武451系のようで101系ボディには不思議とマッチしている。


羽生から2つめの新郷で1000系スカイブルーと交換となった。
昨年訪問時はこのスカイブルーのみ熊谷留置の側面しか撮れずに終わっていたので、早速列車を降りて撮影。


1000系スカイブルー編成。ヘッドマークは「船玉まつり 長瀞町」(新郷)

ヘッドマークの「落款」には「秩父鉄道祭列車二〇〇九」と書いてあった。
ワンマン運転のため、島式ホームの駅では運転士が監視しやすいよう右側通行になる。
ので、上の写真は後追い。乗務員室は無人で、テールライトも滅のままだ。

交換列車を撮っている時点で5000系は出発済み。
次の列車は今出て行ったスカイブルーが折り返してくるまでない。
駅を出て、走行写真を狙ってみることにした。

新郷で下りて沿線で撮るのなら熊谷方の田園地帯に出た方がいいが、いいポイントまではかなり歩かされそうだったのでやめておいた。
羽生方面に歩いていき、地方道の踏切と用水路を渡る小さなレンガ橋台の鉄橋2本がつづく楽しげな場所に出た。
2つの鉄橋の間の線路際は空き地になっていて、柵もなくかなり列車に接近できる。
もちろん、近づくのは安全な距離まで。

スカイブルーが戻ってくる前に羽生にいた6000系急行「秩父路3号」がやってきた。
うむぅ、列車が来ると想像と違う見え方になるな… 沿線での走行写真の撮影はあまりやったことがないので、この辺の感覚が難しい。



6000系急行「秩父路3号」(西羽生—新郷)

撮影している場所はレールより低く、レンガの橋台を絡めるのは難しかった。

さらに羽生方には2つの踏切があって、そっちに興味が沸いたものの、スカイブルーが接近してきたのであわてて元に戻る。


1000系(西羽生—新郷)

これまで失敗の多い連写モードで撮ったうちの1コマ。
背景が鬱陶しいが、前パンがついた秩父の101系らしい写真になったのでよしとしよう。
ちなみに後追いは見事に失敗。連写中に画角から車両がハミ出てしまった。

スカイブルーは新郷で対向列車と交換。その相手車両は1000系カナリヤだった。


交換中の1000系2色(新郷)


1000系(西羽生—新郷)

前パンもヘッドマークもないカナリア1000系は鶴見線の列車を思い起こさせる。
…もはやレンガ橋台は映り込んでいなかったり…。

新郷駅に戻る。次の熊谷方面列車は羽生から戻ってきたカナリヤだ。


1000系(新郷)

雨が降りそうな曇天。写真も薄暗くなってしまう。

この列車で熊谷へ向かう。
行田市ではスカイブルーと似たようなヘッドマークをつけた標準色の1000系と交換した。(つづく)

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)

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