その後メトロ銀座線で日本橋へ出て、地元へ帰るべく東西線へ。銀座線では何も撮らなかった。
丸出しの駅
1969(昭和44)年の全通から47年が経ったメトロ東西線は、朝ラッシュ時は国内でも指折りの混雑が発生する路線となった。
現在はラッシュ対応に関して様々な計画が組まれ、工事も行われている。
- 九段下駅先の引上線の改良(B線外側の引上線をAB線間に移し、折返し列車がB線を塞ぐのを解消)
- 茅場町駅ホームの改良(B線ホームを西船橋寄りにずらし、日比谷線中目黒方面ホームへのりかえを改善)
- 木場駅ホームの島式化(AB線シールドトンネル間の壁をなくす、世界初の試み)
- 南砂町駅の2面3線化(朝のB線を交互発着とし、「列車の渋滞」を緩和)
05系(木場)
木場に到着。改札口はホーム両端からエスカレーター・階段を上がったところにそれぞれある。
イメージとして中野寄りの出入り口が混む感じなので、西船橋寄りで撮ることに。
(木場)
門前仲町〜木場〜東陽町の3駅間はAB線が別々の単線シールドトンネル区間。海が近くて軟弱な地盤に対し有効な建設方法としてシールド工法が選ばれたんだろう。
基本的に茶筒でくりぬいた形の壁が続くが、駅の両端のみ垂直の壁の部分がある。
木場駅は単線シールドトンネルでの駅としては日本初とのこと。
(木場)
現在B線中野寄りは化粧板が剥がされている。
(木場)
丸出しの壁。以前は目の高さの化粧板もなく、上から下までこの壁のまんまだった。
私が小さい頃からなのだが、この壁には思い出がある。
小学6年生ぐらいの頃だったか、原木中山駅の意見箱(今は無いかな?)にこの木場駅の汚い壁について投書した。
同じシールドの千代田線新御茶ノ水駅は化粧板が付いているのに、なんで木場は丸出しなのか? と。
すると、ある日原木中山駅から家に電話がかかってきたのだ。
おそらく当時のベテラン職員の方と思われるが、投書に回答していただけたのだ。
- 開業当初は化粧板を付けていた
- 塩害で化粧板が腐食し、やむなく取り外した
その後今の目の高さのみの化粧板が付くまで何年あったかはいまや定かではないが、化粧板が付いたときはちょっとびっくりした。
(木場)
西船橋方の風景。駅でない部分はこんな感じで板で覆われていて、駅部分のシールド壁のような「裏面感」はない。
(木場)
2つのシールドトンネルの中継ぎのようなタイル壁部分。昔はアイボリー1色だった。
駅名標はこの部分だけ開業時の古いもの(今の長細いものでなく、高さのある箱形のもの)が残っていた時代がある。
(木場)
ホーム端の、AB両線を見渡せるスペース。改札口へ続くエスカレーターの前だ。
中野寄り端っこも同じ状態で、その間の10両編成1本分のエリアは単線ホームの様相。
構造の似た都営浅草線の高輪台駅は上下線間を貫く通り抜け通路がちょこちょこと設けられているが、当駅は両端以外にホーム間の移動可能な場所はない。
今回の工事計画は、この中の島ならぬ「中の壁」をスコーンと取っ払おうという、これまでは思いつくけど実行はしにくかったムーヴメント。技術の進歩で、世界初の試みとして手がつけられることになったようだ。
なにしろ毎日列車は走らせなければいけない中で、軟弱地盤におけるこの「中の壁」が消えるというのだから。それは大変な試みだ。
(後日追記)どうやら西船橋寄り端っこの写真の部分から中野方へある程度の部分は「中の壁」は残る見込み。
(木場)
古い時代からあるエスカレーター。透明黄緑の柵も昔からあって、私の中の木場駅の独特なイメージの要素の一つ。
(木場)
階段がエスカレーターの裏にある。スリットの入った銀色のついたてもまた、独特要素の一つ。
(木場)
B線は化粧板がすべて生きたままの状態。
(木場)
B線西船橋方の眺め。右のパイプ類はピカピカなので、工事に際してか、最近設けられたものなんだろう。
05系(木場)
観察終了。列車を数本撮って移動しよう。33F。
05系(木場)
1つ番号が減って32F。
東葉2000系(木場)
画変わりして東葉車。
05系(木場)
34F。05は連番3編成でした。何この偏り?
これに乗って2つ先の南砂町へ。(つづく)
【後年追記】
2020(令和2)年のコロナ禍で在宅テレワークが広まったことなどがきっかけで、中の壁を撤去するまでホームを拡げる必要が薄まった。これにより、当駅の工事は事実上中止となっている。
(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)
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