改札を出るとき、新幹線グリーン券兼京都市内行の乗車券は自動改札機に回収。
今回前もって調べておいた「春の関西1デイパス」をみどりの券売機で購入した。
¥3,600で2府5県にまたがる路線網の普通列車自由席が一日乗り放題となる。
京阪神三都を軸に、西は上郡・播州赤穂、北は敦賀、東は米原・柘植、南は和歌山まで、和歌山線・桜井線や非電化の関西線加茂〜柘植、福知山線篠山口、山陰線園部までと、関空、羽衣、和田岬の各盲腸線も当然含まれる。
ちなみに敦賀〜上郡は片道¥4,430、敦賀〜和歌山は¥3,670なので、新快速や紀州路快速利用でこのパスを使えばかなりおトクだ。
日にち指定の前売りも行っているため、今回は翌20日の分も買っておいた。
導かれて山科
一旦外に出て巨大な京都駅烏丸口駅舎の姿を眺めてから、1デイパスで再入場。
中央の改札は地平かつ0番・30番台ホームと同じレベルのため、自動改札機越しに電車が正面に見えて、地方の主要駅のよう。巨大ターミナルにしてはちょっと不思議な感覚だ。
湖西線221系(京都)
その見えた電車がこれ。湖西線の近江舞子行の表示でホームのない1番線に停まっている。
いつまでも京都駅にいると楽しくてどんどん時間が過ぎてしまうので、入場後最初に出る新快速近江塩津行に乗った。
今回の関西遠征は103系撮影がメインと言いながら、早速趣旨から外れ、近江舞子行で出て行った緑の113系と原色の117系を湖西線内で迎えて撮る魂胆だ。
ところが私が乗ったのは湖西線の終点の近江塩津行ではあるが琵琶湖線経由の列車で、湖西線には入らないことに気づく。どシロウトである。
トンネルを抜けて次の山科駅で降りる。京都駅と隣りどうしだが、山を挟むため時刻表上で5〜6分かかる距離がある。
湖西線はこの山科駅が路線としての起点であり、ここからは乗る列車を間違えてはいけない。
現れる列車を撮影しながら湖西線を待つ。
京阪神223系(山科)
京阪神移動の王道・新快速。手前は近ホシW6の8連で、後ろに4連をつなげた12両編成。
W6は1000番台車で、阪和線に登場した0番台にあった戸袋窓がほとんど廃止されているほか、0番台ではツルツルだった腰は外板を薄くしたためビードが2本入り、ヘッドライトも左右2灯ずつになったという変化がある。
腰がツルツルに戻った2000番台のほうが数が多い(1000番台の3倍強)。
京阪神221系(山科)
高槻までは快速で走って来た普通米原行。体質改善工事を受けた221系はヘッドライトがHIDとなり、貫通路側の電球は黄色いフォグランプとなった。
フォグランプは消灯時は青く見えるので、テール時の印象も変わっている。
EF210-+貨車(山科)
外側線をやって来たのは貨物列車。この160号機も私は初撮影のようだ。
681系+683系特急「サンダーバード」(山科)
下り外側線を通過したサンダーバード。前3両は681系、うしろが683系という混成。
681系は鋼製車体、683系はアルミ車体というのが大きな違いだ。
湖西線223系(山科)
私が乗る湖西線の列車が来た。また1000番台で、4連のV3編成。
521系の一部や広島の227系に用いられた「先頭車にも連結面転落防止柵」が221・223系にも普及し始めている。無論、併結時に「連結面」となり得るからだ。
初めて写真を目にしたとき「カッコ悪いな」と思ったのだが、デザインも工夫されていて、実見したらむしろカッコよく見えた。
ガンダム的な戦闘ロボットに強化パーツを付けたような感じ…という、そういう「カッコいい」の印象だ。ほら、この写真もなかなかステキじゃないか。
…4連なのでホーム端で迎えたあとは駆け足で乗りに行く。
大津京カーブ
山科から列車は再び長いトンネルに入り、出たらほどなくして大津京駅に到着。滋賀県に入った。
京都から一駅ひと駅進んで来たこの駅で早速降りる。2面4線の立派な高架駅だ。
開業時「西大津」を名乗っていたこの駅は2008(平成20)年に長年の市民(…の一部)の請願が叶って大津京駅に改称された。
学者からは歴史上「大津宮」という言葉はあっても「大津京」というものはないとの意見も出たようだが、結局「大津京」に落ち着いた。
湖西線223系(大津京)
この駅で降りたのは、このカーブアングルが撮れるのを事前に知っていたため。他の撮影者はいなかった。
ホームは15両対応で作ってあるが12両分しか使わないため余分は柵の向こうとなっており、カーブアングルは対象列車によってはホームが画面に入ってしまうようだ。
2000番台の京都行8連・W34編成。編成番号が正面貫通路窓に小さく表示されているほか、電連に車号が書いてある。
(大津京)
ホームから臨んだ比叡山方面。山には雲がべったりと乗っかっている。新幹線でも岐阜羽島を過ぎたあとこんな低い雲が山にかかる姿が目立っていた。
駅では微量の雨が降っている。傘はないのでこれ以上強くならないことを祈る。
683系特急「サンダーバード」(大津京)
サンダーバードは次々現れる。683系単独の編成で、金沢方が流線型非貫通車。
湖西線223系(大津京)
近江舞子行4連。2000番台のV28。
湖西線221系(大津京)
体質改善工事未施工の221系・近キトK24編成。正面助士側おでこに運行番号表示があり、運転士側はJRマーク。
調べると近キトの221系は大半が体質改善工事済で、数少ない生き残りのようだ。
京阪神223系(大津京)
12両でケツが切れてしまったな。
この列車の8連口は1000番台のW2編成。4連口は2000番台のV61編成で転落防止柵付。
681系+683系特急「サンダーバード」(大津京)
この列車は683系リニューアル車の基本編成と補修跡が目立つ681系付属編成という、ちょっと格差のある編成。
昨年より始まったリニューアルは681系も含めて全車に及ぶ予定。
外観上では青のラインが強調され、これまでグレーだった窓回り・ライト回りは黒になり、引き締まった感じになった。
また正面ライト下部にも青のラインが入り、顔の印象も変わっている。
湖西線113系(大津京)
お目当て1つめ登場。4連でのカーブアングルは物足りないが、キャラの濃さは十分。「個性線」だ。
湖西線113系・京阪神223系(大津京)
敦賀行新快速は外側線に入った普通列車と接続。しばらくこの駅にいたが、この追い抜き形態を見たのはこの1回だけだった。
683系特急「サンダーバード」(大津京)
近キトV32編成3連が先頭の683系。金沢車(金サワ)と京都車(近キト)があるようだ。
湖西線221系(大津京)
K24が京都から戻ってきた。
この駅に来てからそれだけ経っているわけだが、雨は時に傘が欲しくなる程度になったり、粉雪のようになったり不安定だ。
ホームからは京阪石山坂本線の列車も見える。旧来の緑の濃淡やラッピング車が次々通る中、特急色の編成も現れた。たしか、もうすぐその姿は終わりになるという話をどこかで見た気が…。
そんな中、本命がようやく登場。
湖西線117系(大津京)
よかった、しっかり撮れたぞ。
それにしてもこの顔、登場時は画期的なスタイルであったが、いまやレトロフェイスになった。
223系が普通運用に入っても未だ国鉄形2系列が残っているというのは、不思議な状態だなぁ。
湖西線117系(大津京)
この列車に乗車。現在近キトの117系は6連6本と8連2本があり、それぞれ原色と緑で半々の本数となっている。
6連はすべて福知山線時代にラッシュ対策でクロスシートを減らした300番台で、写真のようにロングシート部分が多くなっている。
湖西線117系(山科)
再び山科で降りる。「京阪電車はのりかえ」というので、大津京駅から見えていた電車を撮りたくなったのだ。
改札を出ると、地下鉄山科駅の入口と、京阪山科駅が見えた。
京阪の踏切で電車を待つが、わりと頻繁に走ってるように見えた電車が全然来ない。
事故でもあったのか? と思い始めたところでようやく踏切が鳴き、やって来たのは…
京阪800系(京阪山科)
ありゃ、そうか。山科を通るのは石山坂本線ではなく京津線だったか。またもや山科がらみでどシロウトぶりを発揮。
この電車はナマで見るのすら初めてだが、これはこれで撮れてよかった。京都市営地下鉄に片乗り入れする一方で、山越えや併用軌道走行も行うマルチな車両だ。
中型車4連なので列車本数もそう多くないのかもしれない…ということで調べてみたら、日中は京津線は1時間4本、石山坂本線は8本とやはりダブルスコアだった。(つづく)
(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)
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