2016/02/21

16.2.11 東成田へ

1月は1回の記事で終わってしまった。
ひと月半ぶりの今回の記事は短めである。


ひみつの駅

2月11日、2泊3日の国内旅行のため成田空港へ向かった。
国内なのに成田なのは、LCCを使うため。
朝の便に乗るべく、地元・原木中山駅の西船橋行初発電車(5:16)に乗り、西船橋駅から京成西船駅へ徒歩連絡。
京成西船では2番列車である成田空港行普通列車(5:39)に乗り込む。

先頭車に乗るといくらか空席があって座れたが、京成船橋で座席は満席となった。
普通列車なのでコツコツと停まるうちに夜が明け、宗吾参道駅で列車を降りた。


3000形(宗吾参道)

乗ってきたのは3011F・6連。
土休日の京成西船を通る成田空港までの普通列車は初発から3番列車まですべてと、20:54、21:53の5本のみの存在だ。
平日は朝4番目も成田空港行で土休日より1本増える。

ここで降りたのは、当駅始発の芝山千代田行にのりかえるため。



3600形(宗吾参道)

さほど待つこともなく現れたのは3648F・8連の普通列車。

京成本線では京成中山と海神の2駅のホームのみ6両までの対応となっている。ともにホーム両端に接して踏切があり、延長が簡単にできないためだ。両駅は普通列車のみ停車の駅である。
現在京成高砂—京成津田沼間の途中駅始発・終着列車はなく営業列車全列車が通り抜けるため、上記2駅を含む同区間は普通列車に8連の充当がない。普通列車に8両分の需要がないというポイントもあるが。
東中山や京成西船がわが家から一番近い駅となる私にとっては、8連の普通芝山千代田行というのはなかなかお目にかかれない存在だ。
3600形に関していえば、唯一6連のVVVF車・3668Fであれば私の近所でも芝山千代田行の姿を見ることはできる。


3600形(宗吾参道)

私以外だれもいない先頭車。
成田空港行の車内ではこの始発列車の案内もあったが、私と同じ考えの人はほぼいなかったようだ。


3600形(東成田)

現・成田空港駅へ向かう線路がカーブで分かれる中、複線で直進して到着したのが東成田駅。
列車はここから1駅間のみの芝山鉄道に直通し、芝山千代田へ向かう。
芝山鉄道の営業キロ2.2kmは普通鉄道のみを有する鉄道会社では最短だ。


(東成田)

東成田駅は、現在の成田空港駅が開業した1991(平成3)年までは初代・成田空港駅であった。
私は1990(平成2)年にアメリカへ行く際にこの駅に降り立っている。
ベンチは昭和の京成の駅のものと同じ。



3400形(東成田)

2面4線の立派な旧・成田空港駅は、東成田駅となった際にホーム1面が旅客用でなくなった。
現在は留置線として使われており、3438Fが待機していた。
営業ホーム側は「東成田」、非営業ホームは未だ「成田空港」表記で時が止まっている。
車掌さんが乗務員室扉から外を眺めているが、直後に自動で発車ベルが鳴り、3438Fはすぐ発車していった。


(東成田)

エスカレーターは1本が「昇り専用」として稼働中で、もう1本はフタがされてしまっている。



(東成田)

壁の塗装がはげてきても放置されている。程度こそ違えど、まるで博物館動物園駅を見ているよう。



(東成田)

東成田駅になって閉鎖された部分は往事のまま残っているようで、成田空港駅当時営業していたんであろうお店「エクレール」の看板が見える。


(東成田)

改札口を出た。右側が閉鎖されたスペース。
東成田駅は空港従業者のための駅として存置されてきたが、一日の乗降客数は2千人を切っている。


(東成田)

上の写真の画面左側にあるのがこの通路。空港第2ビル駅まではL字型のルートで500mある。


(東成田)

2ビル駅への通路の反対側には、国際空港駅らしい大きな壁画がある。



(東成田)

かつては人で賑わったコンコース。ここでも昭和風の配置のベンチがさみしげに佇んでいる。
奥に見えるエスカレーターのある階段が当駅のメインの出入口であるが、私が必要としている出入口は画面左手前に続いていた。エスカレーターなんぞない、階段だけの出入口だ。

昨年オープンした成田空港第3ターミナルは、格安航空会社…LCCの専用ターミナルである。成田空港でありながら、国内便も扱っている。
電車で来た場合、空港第2ビル駅からバスに乗って向かうことになるが、第3ターミナルまでは大回りして向かうルートで時間がかかる上、人が多くて面倒だ。
対して、この東成田駅。見ての通り人っ子ひとりいない。早朝だからと言ってしまえばそれまでかもしれないが。
東成田駅の第5ゲートを出て1〜2分歩くと連絡バスの東成田駅バス停があり、そこで乗ると次が第3ターミナルなのだ。

今回東成田に来たのは、閑散とした旧ターミナル駅の観察と、第3ターミナルへのラクラク裏アクセスの実行を兼ねるためだった。
電車を降りて5分ほど駅の観察をし、バス停へ出たら1分でバスが到着。連絡バスは無料だ。ただし早朝は20分間隔のため、東成田駅観察をそこそこで切り上げなかったらまずかった。
バス停にいたのは空港従業者らしいおばさん1人のみで、拍子抜けもいいところ。まさに裏アクセスであるが、東成田駅活用・空港第2ビル駅混雑緩和のためにももうちょっとこのルートを宣伝してほしいもんだ。

旅行先では非鉄の仲間と一緒の行動であり、鉄道撮影は皆無に終わった。
帰りは新幹線だったが、これも夜の名古屋でギリギリにきっぷを買って乗ったもので、700系であることを確認した以外、ただただ乗って寝ただけで終わってしまった。

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)

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