今回はJRのジョイフルトレインのなつかし写真集第6回。
これまで1・2のみ番号をつけたタイトルにしていたが、3・4・5に当たる記事も今回に合わせて改題した。
パノラマライナー・サザンクロス
「パノラマライナー・サザンクロス」はJR九州に所属した12系6連のジョイフルトレイン。編成両端は「サロンエクスプレス東京」に始まるガラス張りの展望室。JR九州のコーポレートカラーに通じる赤い車体だが、造り始めたのはJR化直前の国鉄時代で、JR化…いわゆる国鉄分割・民営化当日の1987(昭和62)年4月1日にデビューした。
JR九州の客車ジョイトレはお座敷の「山編成」・「海編成」とこの座席車のサザンクロスだけ。九州のジョイトレは気動車を用いたものがほとんどだった。
さて、私がサザンクロスを撮ったのは一度の運転のときのみ。そして最初に撮った場所が、何と地元・西船橋駅だ。
EF65 1102+12系「サザンクロス」+EF65 1106(西船橋・1990.3.18)
武蔵野・京葉線12番線に入線したサザンクロス。EF65PFのプッシュプルで、展望車の顔をしっかり撮ることは不可能だったのが残念。西船橋側は1106号機。
EF65 1102+12系「サザンクロス」+EF65 1106(西船橋・1990.3.18)
府中本町側は1102号機。テールマークは通常はサザンクロスの名前が出ているが、今回は列車の名前「マーメイドエクスプレス」が表示されている。
EF65 1102+12系「サザンクロス」+EF65 1106(西船橋・1990.3.18)
この列車は競艇の「第25回総理大臣杯競走」のキャンペーン列車で、九州からやって来て各地を回った。詳細は憶えていない。
客車からバンドが出てきて、『聖者の行進』の演奏を始めた。こちらの音はなぜか未だ耳に残っている。横のキャンペーンガールがメロディに乗ってプラカードと腰を左右に揺らしていた。
ただ、あんまりアナウンスでのPRがなかったし、突如現れた珍客にホームの一般客は呆気にとられていただけだった。武蔵野線からやって来てこの駅で折り返したので、その運行上の都合で、ついでのパフォーマンスをしただけだったのかもしれない。
EF65 1102+12系「サザンクロス」+EF65 1106(西船橋・1990.3.18)
西船橋っぽいアングルで、と、9・10番線から撮ったり、地上の総武線ホームから撮ったり。
この後三郷に移動。鉄橋のある西船橋方はすでに埋まっていて無理だったので、府中本町方から撮ったようだ。
EF65 1102+12系「サザンクロス」+EF65 1106(三郷・1990.3.18)
うーん、編成ズッポシの写真がないな。サザンクロスの上京は後にも先にもこの機会一度きりだったはずだ。
当時のDJ誌の運転予定表などの印象では、同タイプの編成が他に造られなかったように九州ではあまり需要がなかった感じ。1994(平成6)年3月にJR九州のジョイトレ廃止策によって早くも引退。7年ほどの命。もちろん減車はできるが、やっぱりキャパが大きすぎたんだろうな。ちょっと勿体なかった。
いこい
「いこい」はJR東海に所属した12系6連のジョイフルトレイン。国鉄時代の1982(昭和57)年に登場したお座敷列車だ。沼津運転所に所属したことから「ヌマ座」とも呼ばれた。
EF65 106+12系「いこい」(品川・1989)
EF65一般形に牽かれてきた「いこい」。外観は12系客車の塗装そのままで、地味な存在だった。
JR東海には同じく12系標準色の「ナコ座」(名古屋鉄道管理局所属だったから)があったが、そちらは両端スロフが原形顔をくり抜いて展望室化したものだった。ただ、いこいと違って一般向けの愛称は付けられなかった。
EF65 106+12系「いこい」(品川・1989)
14系のようなテールマーク装置が貫通扉に設置されている。側面は窓や中間車の片側デッキが塞がれ、グリーン車マークがアクセントになっている。各車両は静岡県を流れる川の名前がついていた。
12系「いこい」(品川・1991)
大宮に現れたいこい。JR東海所属なので、たまに上京してくる、という感覚の車両だった。1997(平成9)年まで地味な姿のまま活躍した。
なお、JR西日本にもスハフ12 701が「いこい」の名で存在していたが、こちらはのちに気動車ジョイトレ「セイシェル」のキサロ59 501に再改造された。
ゆうゆう東海
「ゆうゆう東海」はJR東海に所属した165系3連のジョイフルトレイン。ハイデッカー構造のリクライニングシート車で、中間車にはイベントステージも備えていた。
165系「ゆうゆう東海」(品川・1989.8)
165系電車を改造したジョイトレとしては、「なのはな」、「パノラマエクスプレスアルプス」に続いて3例目。ゆうゆう東海の顔は非貫通化と展望室化が行われていて、原形顔を保ったなのはなと、展望室を造ったアルプスの中間の顔といえる。
165系「ゆうゆう東海」(品川・1989.8)
窓回りはライトグリーン。チョコミントアイスクリームのミント部分的な感じか。腰回りはブロンズっぽいゴールド。
165系「ゆうゆう東海」(品川・1989.8)
ゆうゆう東海は普通車。側面の楕円の色は東海らしくみかんとお茶が由来。湘南色の由来もそういわれることが多いが、実際は後付けなんだそうだ。
ゆうゆう東海は1999(平成11)年まで使用されたが、晩年は出番は少なく、ホームライナーなどにも使われたようだ。
(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)
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