2022/02/28

22.2.28 モッタイナイ(スマホ)

本年一発目の記事は2月末。相変わらず移動ついでのもの。

仕事帰りの寄り道のため、都営新宿線に乗った。
森下で最後尾から乗った車内は新車感があり、にぎり棒のディンプルが水色で私には見慣れない感じ。
まぁ普段乗っていない路線ではあるのだが。



10-300形(i)

車番を見たら、10-670。早速スマホで調べると、1月に納車された編成だった。
続く10-680Fは2月15日に総合車両製作所横浜事業所から陸送されたところで、おそらく現時点ではいま乗っているのが最新の営業編成なのではないかと思う。


10-300形(小川町)(i)

10-650F以降は昨年から導入が始まった6次車で、8両編成も混じる都営新宿線の全編成10両編成化のための製造である。

未だ8両編成が走っていることは、国内トップクラスの通勤ラッシュ路線であるメトロ東西線ユーザーの私からはギャップを感じる。

東西線と都営新宿線は並行路線であるが、後出の都営新宿線はできあがった街に通したもので、東陽町—西船橋間開業時に荒川以東が開発途上だった東西線とは異なるのだ。
東西線が荒川を跨ぐ手前から西船橋までずっと高架なのは、建設当時は沿線に大きな街がなかったため。地下鉄と呼ばれど、わざわざ穴を掘って線路を続ける必要はなかったのだ。

ちなみに川幅の広い荒川に関しても、技術的にも費用的にも橋で越えるのがベターだった。現に後れて造られた都営新宿線もわざわざ荒川の前後だけ地上に顔を出して渡っているほどだ。

東西線開業後、沿線は急速発展し東京のベッドタウンとなり、西船橋到達時になかった西葛西、南行徳、妙典といった駅が順次追加された。
東口では平日朝夕の総武線のほか、東葉高速線とは終日相互乗り入れを行なっている。

一方都営新宿線の東口は計画されていた千葉県営鉄道経由での千葉ニュータウン直結が中止され、本八幡で線路が終わり、総武線や京成本線からののりかえ客を受け入れる形に留まった。
本八幡でののりかえは高低差があり、ホームtoホームの移動時間を結構取られるし、対総武線に関しては結構な距離を歩かされ不便である。
本八幡の利点は全てが始発列車で、待てば座れるところか。

そういった東西線とのいろいろな差で、今に至るまで8両編成が残ってきたのが都営新宿線だ。

気にかかるのが、8連の置き換え。
10-300形8連8本を、10-300形10連を8本造って丸々置き換え廃車するというのはいかがなもんか?
ちょっと前まで、経年の浅い10-000形の中間車を捨てずに新製の10-300R形Tcで挟んでブサイク編成を走らせていた路線である。

その10-300R形を新製から10年程度で廃車にしたときは驚いたが、今度は同期の新製編成64両が17年程度で丸々潰されるのだ。東海道新幹線ばりの短さだ。
組替えで最低限の廃車数にするか、東急の目黒線系統で進行中の6→8連化ように増結中間車を新製する手もあった。
廃車なら中間車は同じ台形断面の車体の東急5080系の増結用に転用したっていいのに、とも思ったり。

しかしおととい26日には2nd-trainの記事で、輪切りにされた10-370Fの先頭車がトレーラーでドナドナされる写真を見た。本当に捨てちゃうのか…と悲しくなった。

私鉄ならまだしも、公営交通である。しかも、モッタイナイって言葉を世界に広めた国の首都の。
お金の無駄遣いではないのかね?

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)