2016/09/30

16.9.20 阪奈神フォロー旅・04/阪和線2

天王寺から区間快速に乗り鳳を目指す。

阪和線の223・225系のクロスシートは関空利用者のスーツケース等の荷物を想定して1&2列となっており、京阪神を貫く本線の同系列とは異なっている。
上り線が見える側…1列席を確保。途中駅のホームの状況を確認して進むことができる。
後からやってくる体質改善車先頭の103系をどこで迎えるかを考えるのだ。

休暇を取ってこの日を選んで遠征してきた私を嘲笑うかのように台風の雨がガラス越しの風景を歪ませる。
りんくうタウン駅と関西空港駅のあいだの海を渡る橋は抑止がかかっている。当初はバス代行があったようだが、車道も通行止めになってしまい代行も中止となった。この間関空は文字通りの孤島となったわけだ。

3月に最初に向かった美章園駅はホーム端に上屋がないことは知っていて、同じく訪れた長居駅はホーム幅が狭くて上屋の幅がなく、吹き込みでびしょ濡れになる可能性がある。その辺りも鑑みて、それらを通過する区間快速を選んだ。

途中駅を眺めてきた中で、鳳の直前の津久野駅は対向式ホーム。
ホーム幅が広くて屋根もたっぷりあり雨が避けられそうだし、利用者数も少なめで停車中の列車を撮るにも好都合そうに見えた。


鳳ターン

ダイヤ乱れで途中徐行運転もあったりしながら鳳に到着。羽衣線ホームには列車はいない。
ひとまず羽衣線ホームに移って列車を待ってみる。




103系(鳳)

やって来たのは残念ながら3月と一緒のHL102だった。
羽衣線向けのワンマン対応103系3連は2本のみであり、残るHL101編成が体質改善車で揃った編成。そちらを撮りたかったのだが、潔く諦める。
ということで、天王寺出発直後にすれ違った103系を津久野駅で迎えることに決定。



103系(鳳)

本線側から撮影。角丸の非ユニット窓が車齢を物語る。窓下に2カ所、車外スピーカーが付いているのが見える。


205系(津久野—鳳)

205系の普通列車で津久野へ移動。最後尾からの眺めは雨でビチョビチョ。
天王寺で2本目に見た205系が鳳駅に到着しているのが見える。


土砂降り

一つ目の津久野駅に到着。


205系(津久野)

乗ってきたのは、天王寺で先に撮ったほうの205系。正面助士側に車号「38」が記されているHI604編成。


(津久野)

雨がざんざん降っているが、幅の広いホームと深い屋根で助かる。
長居など21世紀の対向式ホーム高架駅はホーム幅が狭すぎる。


281系特急「はるか」(津久野)

土砂降りをはじきながら、神々しいお姿ではるか様降臨。
私が区間快速の車内から眺めて考えていたのは下り列車がホームに入るところや停車中を撮ろうということだったが、こんなカーブアングルが撮れるとは思っていなかった。…晴れてればなぁ。
この駅も完全なホーム端には屋根がないが、数mの部分のみ。ズームを使って屋根の下から撮っている。



103系(津久野)

続いてやって来たのは…あっ! 3月に撮れなかった低運転台の体質改善車先頭の編成じゃないか。クハ103-261が先頭のHK602。フォロー実現。
鳳で車庫にいた103系のヘッドライトが点いているのが見えていたので、205系2本のあいだのスジで出てきたようだ。

私が一番求めているのは表示幕周りに銀縁がないタイプなのだが、これは張り上げ屋根でない30Nなのでまた違う。
運転台窓は2本のピラーがなくなり一枚ガラス化され、細い銀縁支持。表示幕は大和路線・奈良線用の全先頭車と同じ処理で、銀縁が太い。ガラス支持物ではなくHゴムを覆うカバーだ。
DJ誌本年7月号の編成表で確認すると、阪和線の30Nの低運転台クハはこの1両と、HK608の和歌山方のクハ103-244のみ。他の路線にこのタイプはいないから、阪和線に限らずこの2両のみの現役ということだ。


103系(津久野)

天王寺方3両が30N、和歌山方3両が40Nというハーフ&ハーフ編成で、屋根肩が揃わない。



103系(津久野)

和歌山方は高運転台。40N体質改善車で、ヘッドライト埋め込み・表示幕と併せて縁なし、運転台窓は一枚ガラス・銀縁支持というスタイル。これも3月に撮れなかったタイプをフォロー。
このタイプは大阪環状線に10両、阪和線には5両が現存。この編成に会えてよかった。高運転台クハそのものも両線以外には現存しない。





103系(津久野)

さぁ、狙いの編成が到着。車体の角に隠れた縦樋から雨水が滴る。
クハ103-256は低運転台で40N。縁なしヘッドライト・表示幕、運転台窓細銀縁一枚ガラスの美しいスタイルだ。
編成も6両すべてが40Nで揃っているのが素晴らしい。一番のお目当てタイプのフォロー成功。



103系(津久野)

後追い。なんと、天王寺方のクハ103-255は和歌山方とペアの車号ながら表示幕に細銀縁付の珍しいタイプだ。
調べると、40Nが施工されたはじめの車両のようだ。現物を作ってからの改善で、最初のものだけ逆に異質な形になってしまうことは鉄道車両に限らず何の世界でもあることだ。
前出のDJ誌7月号の編成表を見ると阪和線で全車40Nで揃っている美しい編成は、このHK609とHJ403・HL101の3本のみ。6・4・3連各1本ずつという陣容。その中で5両のクハが低運転台、HJ403の天王寺方の799のみが高運転台となっていたが、そのHJ403は8月上旬に吹田に回送されており、廃車になるようだ。

前回阪和線を訪れたあと225系5100番台の投入が始まった。置きかえ対象は103・205系であり、6月15日に出たDJ誌7月号の編成表にある編成も離脱や編成内減車が始まり緊張感が高まっている。
半年のうちにまた訪れた理由にはそういった部分も含まれる。
※この撮影から一週間ほど経った後、HK609編成はモハユニットが1つ抜かれ4連化されて運用に就いているそうです。まさに貴重な記録となりました。



205系(津久野)

さきほど運転台窓越しに見たHI601編成。
205系も近いうちに阪和線から消える運命だが、廃車になるか、他線転属になるか?


223系(津久野)

4ドア車が続いたが、ここで223系登場。雨がすごい。





103系(津久野)

これまた40N先頭の103系登場。HK607編成で、クハが40N・モハが30Nのキセル編成。



103系(津久野)

モハユニットは2組ともモハ102が2000番台で、103系としては編成全体で車齢が若い。
モハ102の2000番台は899号の次の車両を2001号に飛ばしただけであり、番台区分には当たらない。試作車の900番台、地下鉄直通用1000番台を避けたものだ。
2050号まで造られたモハ102とペアを組む相手はモハ103のほかクモハ103があり、モハ103の製造は793号までで終わっている。





281系特急「はるか」(津久野)

関空へは渡れない状態とアナウンスがあったものの、当駅に着いて最初に見たのが「はるか」だったので気になっていたが、やはり下り列車は日根野で打ち切りになっているようだ。


225系(津久野)

せっかくのカーブアングルだが区間快速は4連とさみしい。


223系(津久野)

雨がときどき落ち着くようになってきた。
前の225系の列車のあと7分後に来たのがこの列車。間に他の列車は入っていないので、ダイヤ乱れに絡む措置なんだろう。


223系(津久野)

3ドア車は区間快速ばかりで、8連の関空・紀州路快速は全然現れない。





103系(津久野)

美しいHK609編成が戻ってきた。雨中でもカーブアングルで撮れたのはうれしい。




103系(津久野)

3月にたくさん撮ったHK606編成が登場。こちらもモハ102は2000番台車で編成全体で車齢が若く、30Nで揃った編成だ。
ただしクーラーカバーまでは揃っていなかった。そこはHK609編成も同じ。



103系(津久野)

終点直前の駅だとこうして幕回しが見られるのも醍醐味のひとつ。
 快速|鳳 杉本町 が実使用時と同じような位置で撮れた。後者はブレているが…。快速の前のコマの 区間快速|鳳 はズレた状態でしか撮れなかった。
いまはLED表示の車両が増えてこういう楽しみが減ってきたな。
私の地元のメトロ東西線原木中山駅も次が西船橋駅なので、かつては西船橋行列車で常に見られた。東西線はすでに幕車は消滅している。(つづく)

(右フレーム上部から入れるアルバムに、掲載した写真をカテゴリ別にまとめています)

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